かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

国内線引退のB747型機、思い出がどうにも血なまぐさいのが不運な機体なのかも。

2013-05-28 21:26:54 | Weblog
 近畿地方もついに梅雨入り! って、少々早過ぎますね。明日から西に向けて仕事でお出かけをしなくてはならないのですが、初夏の陽射しのもと、爽やかな旅路を辿ろう、と思っていましたのに、とんだ計算違いで慌てて雨支度を整えています。全く困ったものです。唯一ありがたいと思えるのはやっぱり花粉で、雨のお陰でその飛散が少しはましになってくれると期待できることです。念のため抗ヒスタミン剤は持っていきますが、この様子なら、多分飲まずに出張も乗り越えられるでしょう。

 さて、国内で唯一、ジャンボジェットB747型機を運用する全日空が、本年度中に5機全てを引退させることにしたのだそうです。1969年初飛行、1970年から順次商業飛行開始、というロングセラー機で今も世界中の空を飛び回っていますが、国内便からはこれで姿を消すことになります。個人的にあまり飛行機には乗らないので観たり乗ったりした記憶は殆ど無いのですが、なんといってもこの飛行機で鮮烈に記憶に刻みつけられているのが、大韓航空機撃墜事件と日本航空の御巣鷹山での空前の事故です。どちらも不幸極まりない話ですが、巨大な旅客機が堕ちるといっぺんに大勢の人の命が奪われることを如実に示したこと、そして、フェイルセイフ設計が隅々まで施され、まず落ちることはあるまい、と思われた安全第一な旅客機の安全機構が完全に破綻し、ヒトのやることに誤りの無いことは無いことを、はっきり指し示した事故でもありました。もっとも、大韓航空機の方は戦闘機に撃ち落とされたものなので、フェイルセイフもへったくれもありませんが、運行ルートやらソ連空軍とのコミニュケーションやら、結局介在する人間のミスや思惑が大量死を生み出したことは違いありません。
 このような象徴的な事件・事故で血みどろに彩られたようにさえ見えるB747ですが、全体を通してみれば初期型こそそれなりの事故発生率だとはいえ、その後の改良型では安全性が大きく改善しているとのことなので、印象ほどには危なくない飛行機には違いなさそうです。1970年台の飛行機に比べれば、今の飛行機は40年以上の歳月で培われた様々な安全のための思想や技術が改善され、はるかに安全になっているそうですが、それでも全く事故が起きないわけではありません。B747を重大事故を起こした飛行機の象徴として観るのもどうかとは思いますが、その経験をしっかり生かして、空の安全をより確実に高めていくための指標となればいいんじゃないかと思ったりもします。

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