既に所定位置について2分が経過した。
外部モニタには、さっきからじっと動かずにいる円光の姿が映っている。
目の前の地面に持参していた錫杖という棒を突き立て、一心不乱に何か呪文を唱えているのだ。
外見上はただそれだけなのだが、ドラコニアンIIに搭載されたもう一つの目、精神波センサーは、今、異常なまでに盛り上がりを見せる円光の別の姿を映し出していた。
それは、さっき円光を見つけてその危機を救ったときとは全く桁違いのエネルギー量である。そのエネルギーが、鬼童が改造したシステム内に導入され、見事な五芒星を描いて徐々に、だが確実に、更に凄まじいエネルギーを生み出そうとしていた。
その有様にようやく気づいたのか、ドラコニアンIIの外部モニターやセンサーには、無数と言っていい夢魔どもの蠢く様も捉えられていた。
だがもう遅い。
既に五芒星は充分な結界を生み出し、下級な夢魔を排除するだけの力を蓄えつつあった。
もう、奴らが何匹かかってこようが、円光の結界陣を突破して、攻撃を仕掛けてくることはない。
やがて、円光が複雑に組み合わせた手をまた組み替え、遂に一声高らかに宣言した。
「秘法! 夢曼陀羅!」
同時にケンプも、心から神に祈りを捧げた。
どうかシェリーを助けてもらいたい。
たとえ自分の命に代えても、あの娘だけは救って欲しい。
その思いは小さな力ではあったが、確かに五芒星の結界に乗って、円光の法力により合わさっていった。
外部モニタには、さっきからじっと動かずにいる円光の姿が映っている。
目の前の地面に持参していた錫杖という棒を突き立て、一心不乱に何か呪文を唱えているのだ。
外見上はただそれだけなのだが、ドラコニアンIIに搭載されたもう一つの目、精神波センサーは、今、異常なまでに盛り上がりを見せる円光の別の姿を映し出していた。
それは、さっき円光を見つけてその危機を救ったときとは全く桁違いのエネルギー量である。そのエネルギーが、鬼童が改造したシステム内に導入され、見事な五芒星を描いて徐々に、だが確実に、更に凄まじいエネルギーを生み出そうとしていた。
その有様にようやく気づいたのか、ドラコニアンIIの外部モニターやセンサーには、無数と言っていい夢魔どもの蠢く様も捉えられていた。
だがもう遅い。
既に五芒星は充分な結界を生み出し、下級な夢魔を排除するだけの力を蓄えつつあった。
もう、奴らが何匹かかってこようが、円光の結界陣を突破して、攻撃を仕掛けてくることはない。
やがて、円光が複雑に組み合わせた手をまた組み替え、遂に一声高らかに宣言した。
「秘法! 夢曼陀羅!」
同時にケンプも、心から神に祈りを捧げた。
どうかシェリーを助けてもらいたい。
たとえ自分の命に代えても、あの娘だけは救って欲しい。
その思いは小さな力ではあったが、確かに五芒星の結界に乗って、円光の法力により合わさっていった。
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