「あ、麗夢さん達だ!」
いよいよ飛行機が空港ビルを離れ、滑走路に向けて動き出した。ふと窓の外を見た私は、そこにかけがえのない人達の姿を捕らえて、思い切り手を振った。「友人」こと赤ちゃん、もちろん名前はROMちゃんにも窓の外を見せる。見えているかどうか判らないけど、きっとお互いに見えているんだ、と私は信じた。
ありがとう皆さん。また会う日まで、ごきげんよう!
やがて飛行機は向きを変え、空港ビルが見えなくなると、離陸準備のため私は子供用に調整されたその座席のシートベルトを、私とROMちゃんの身体にしっかりと付けた。
「さあ、私の国に帰るわよ、ROMちゃん」
私は、隣で手足をばたつかせている赤ん坊に話しかけた。
「これから毎日お話ししようね。色んな所にも連れてって上げる。バイロン湖畔のお花畑とか……」
私がぷにぷにのほっぺに指をつんつんさせると、ROMちゃんも小さな手で私の髪の毛を引っ張った。
「でもねROMちゃん? 今度は、私の方をお姉さま、と呼んでもらうわよ。何たって私の方が年上なんだから」
その時には、是非ピンクのワンピースに白のエプロンドレスを着せて、頭にはちゃんとピンクのリボンを結ばせよう。
私は早くその時が来ればいい、と祈りつつ、いよいよ離陸を開始した飛行機のGに、ゆったりと身をゆだねた。
終
いよいよ飛行機が空港ビルを離れ、滑走路に向けて動き出した。ふと窓の外を見た私は、そこにかけがえのない人達の姿を捕らえて、思い切り手を振った。「友人」こと赤ちゃん、もちろん名前はROMちゃんにも窓の外を見せる。見えているかどうか判らないけど、きっとお互いに見えているんだ、と私は信じた。
ありがとう皆さん。また会う日まで、ごきげんよう!
やがて飛行機は向きを変え、空港ビルが見えなくなると、離陸準備のため私は子供用に調整されたその座席のシートベルトを、私とROMちゃんの身体にしっかりと付けた。
「さあ、私の国に帰るわよ、ROMちゃん」
私は、隣で手足をばたつかせている赤ん坊に話しかけた。
「これから毎日お話ししようね。色んな所にも連れてって上げる。バイロン湖畔のお花畑とか……」
私がぷにぷにのほっぺに指をつんつんさせると、ROMちゃんも小さな手で私の髪の毛を引っ張った。
「でもねROMちゃん? 今度は、私の方をお姉さま、と呼んでもらうわよ。何たって私の方が年上なんだから」
その時には、是非ピンクのワンピースに白のエプロンドレスを着せて、頭にはちゃんとピンクのリボンを結ばせよう。
私は早くその時が来ればいい、と祈りつつ、いよいよ離陸を開始した飛行機のGに、ゆったりと身をゆだねた。
終
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