かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

所詮マスコミは自ら描いたシナリオ通りにしか分析できないモノなのか

2006-01-14 22:16:08 | Weblog
 軽い喉の痛み、軽い頭痛、軽い関節痛、軽い目眩、軽いだるさ・・・。全部寝込むほど酷くはない軽い異常なのですが、全身おかしい所ばかりとなると、さすがに蒲団をかぶって寝込みたくなってきます。そんなことをしたら夜寝るときにまた不眠になって困るので寝てしまわないように意識してましたけど、そうやって起きていても活力や生産性はがた落ちですね。とっとと快復したいのですが、こればかりは思うようにいきません。

 さて、17日に迫った宮崎勤裁判の最高裁判決を控えて、新聞が事件を振り返る特集連載を今日から始めました。気がつくともう17年も前の話になるのですね。4人の幼い女の子を次々と誘拐して殺した犯人の処分がまだ終わってなかったと言うことに、驚きと馬鹿馬鹿しさと憤りすら覚えますが、最高裁には、今度こそきっちり落とし前をつけてくれるのだろうと期待いたします。それはまた17日の日記に認めることになるでしょうから今日は書かないで置きますが、今日は一言、この特集記事について感想を述べておこうかと思います。
 記事の内容は、半分近くを精神病を装おうとした被告の様子を、裁判所の依頼で精神鑑定し、証拠採用された慶大名誉教授や、被告からの手紙を10年に渡って受け続けた雑誌編集長のコメントをベースに組み立てられています。精神病と偽って刑を免れようとしたり、警察に押収された私物の状態を気遣う物にこだわる性格などが書き込まれていて、今更ながらに興味深く読みましたが、一方でマスコミによるある種の偏見は、まだ拭い難く存在しているのだな、と改めて認識もさせられました。
 それは、見出しの付け方です。
 一番大文字で真ん中やや上にドカン、と書いてあるのが、「モノに執着」の文字。ついで中央には縦書きでやや小さめのフォントで「精神病に強い関心」、とここまでは記事にも結構行を割いて詳しく書かれています。
 ところが! 更にもう少し小さなフォントでグレーの帯を付けた次の見出し、「アニメ専門誌 拘置所に取り寄せ」。記事の内容を見ると、先の雑誌編集長のコメントとして、「アニメ専門誌や漫画同人誌の展示即売会のカタログも取り寄せている」と4行38文字を書いているだけなのです。それについての分析や意見もありません。そんな付け足しみたいなコメントを、わざわざ帯付き見出しに使う意図は一体何なのでしょう? 「アニメ=異常」というステレオタイプな偏見を自ら明示しただけではありませんか。そもそも読者の内の何人が、「漫画同人誌の展示即売会のカタログ」何てモノを、正しく認識したりできるのでしょうか? この記事を書いた記者自体、それが一体何なのか理解した上で書いているのでしょうか? 理解していないのだとしたら勉強不足も甚だしいですし、理解しているのだとしたら、読者層に対する理解がはなはだ乏しいのではないか、とその独りよがりな書き方に苛立ちを覚えます。世間を震撼させた一大事件の幕引きが迫る中、相も変わらず子供に対する異常犯罪が絶えない世の中に発する特集記事だけに、内容的に期待するところも多々あるのですが、第一回からこんな色眼鏡を自らかけていることを意識していない筆者に、どれほど意味のある特集記事が書けるのか、はなはだ不安が募ります。記事の末尾には、「改めて「宮崎事件」を見つめ直してみたい」と添えられておりましたが、その言葉を発する覚悟があるのなら、もっと意識して客観的な視点にたって事件を見つめ直すことが出来るよう、自身の記者生命をかけて記事を書いてもらいたいものです。


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