半谷範一の「オレは大したことない奴」日記

B級自動車ライターのカオスな日常

Y’s‐CUP 参戦記 その1 シロ号編

2009-08-31 22:58:44 | VW 空冷
今日は “Y's-CUP 参戦記 その1” としてクラッシャーズの1号車、シロ号編をお送りすることにしましょう。


私が最初にシロ号の異常に気づいたのは、那須に向かって東北道を走っているときでした。オイル漏れを直したばかりのはずなのに、走行中にモワッと白煙を噴いたのです。どうやら、またどこからか漏れ始めたようです。




Оさんの別荘に到着してから確認したところ、どうやらエンジン左側、3番シリンダーの辺りから漏れているようです。

原因として考えられるのは、

①増設したオイル・サンプのす穴。 (先週ワイルドシングで修理済み)
②増設したオイルクーラーまたはホースからオイル漏れ。
③プッシュロッド・チューブのシールからのオイル漏れ。 (先週ワイルドシングで社外の分割式に交換済み)
④標準のオイルクーラーのシールからのオイル漏れ。
⑤シリンダー、クランクケース等の破損。

てな感じでしょう。⑤なら絶望的ですが、他は何とかできるはず。可能性としては②が一番臭いかな?。ワイルドシングに電話したら、運良くまだ坪田大祐メカが自分達のチーム (W・T耐マイスターズ) のクルマを整備中でお店に残っていました。そこで、サンプを外してノーマルに戻すことになったときのために、純正のドレインプレートとガスケット、オイル、オイルトレイをお願いすることにしました。




取り敢えず練習走行を走ってみたところ、やはりかなり激しくオイルが漏れます。隣が親しくしている “RIMガレーヂ” のピットだったので、ガレージ・ジャッキを借りてウマに載せ、坪ちゃんと一緒に点検。やっぱり3番辺りですねぇ。




でもサンプが付いたままではそれが邪魔で何も見えないし作業もできないんで、まずはサンプを外すことにしました。




しかし、やはりサンプ自体には異常なし。下にもぐって増設したオイルクーラーとホースを確認したけれど、そちらの方も問題なし。下から見る限り、3番の上のほうから漏っているように見えます。そこには純正で付いているオイルクーラーがあるので、恐らくそこのシールから漏れているんでしょう。この時点でAM9:30。スタートまで3時間半あります。予選参加は諦めて、シールを交換することにしました。

通常はエンジンを降ろして行う作業ですが、それでは間に合わないので、ファン・シュラウドを外して上側から交換する作戦を選択。2号車の監督兼ドライバーの森口信之さん、ドライバーの宇野努さんと神薗拓哉さん、RIMガレーヂ社長の菊地龍さんにも手伝ってもらって作業開始です。




シュラウドを外すのに手間取っていたら、“RIMガレーヂ” チームで参戦しているBISの山崎正夫社長と息子さんの衛君がヘルプに駆けつけてくれました。




と、いうわけでやっとシュラウドが外れたのですが……



……オイルクーラーのシールを見たら問題なし。トホホ~。




と、いうことは先週交換したばかりのプッシュロッド・チューブのシールから漏れてるっていうことでしょう。もうあまり時間は残されていませんが、誰も諦めません。自分達のチームの予選やクルマの整備があるのに、暇を見つけてはヘルプに掛け付けてくれます。




エンジン・チンを無理矢理外してプッシュロッド・チューブを確認したら、やっぱり3番のエキゾースト側のオイルシールが切れてました。分割式なんで、ロッカーを外してプッシュロッドを抜けば、ヘッドを外さなくても交換可能。さっそく作業開始です。この段階でもうオープニングのセレモニーが始まっています。




犯人はコイツ。ブチ切れてました。




もちろんこの社外の分割式プッシュロッド・チューブのクオリティが低いことは承知してましたが、ニュー・エンジンができるまでの何ヶ月かの間、つなぎ程度には使えるだろうと甘く見てました。まさか1週間もたないとはねぇ。




幸い “大臣” こと斉藤勲さんが純正のオイルシールを持っていたので分けて頂き、それに交換することに。

すでに他の車両はコース上に並んでエンジンを掛けています。しかし、ここで坪ちゃんが神業を見せて交換作業が終了。ピットスタートながら、ぎりぎりでフォーメーション・ラップに間に合いました!




リアフードを付ける時間はもちろん、メーター類の配線をつなぐ時間すらありませんでした。




後はひたすら走る。



とにかく走る。




最後の最後、私の情けないミスが原因でコース上に停止するというアクシデントがあったものの、何とか最後の1週でコースに復帰。エース・ドライバーの松沢かおりさんの奮闘もあって、参加21台中で総合10位、クラス9位で完走することができました。

これがクラッシュレディース・チームのドライバー。左からBIS社長夫人の山崎恵子さん、レディース最速の松沢かおりさん、うちのカミさんの半谷万紀。皆さん、本当にご苦労様でした。ちなみに、坪ちゃんたちのチーム、 “W・T耐マイスターズ” が2年連続で優勝しました。おめでとう!



一時はもう駄目かと思いましたが、皆さんのご協力のおかげで無事に完走することができました。この場をお借りして、御礼申し上げます。本当にありがとうございました。


でも上には上がいますね。この斉藤勲さん率いる “Daijin & Wild Jr.” のチームは、予選中にミッションのノーズコーンが破損するという致命的なトラブルが発生したにもかかわらず、諦めずにミッションを家まで取りに帰って載せ替える!という重整備をして完走してしまいました。さすがです。



さて明日は、クラッシャーズの2号車、オレンジ号の参戦記をお届けしますのでお楽しみに。
コメント (6)
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