平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

花嫁とパパ 第5回

2007年05月09日 | ホームドラマ
 この作品のキャラはみんなウザい。
★父・賢太郎(時任三郎)……何たって娘想い! 通称ウザパパ。
★誠二(田口淳之介)…………愛子(石原さとみ)を想うあまり、宇崎家に修行に!
 だが、この作品はウザいということを魅力的に描いている。
 今のウザい=マイナスというイメージを反転して見せたことに、この作品の志がある。
 この作品でのウザいとは「他人に一生懸命になること」「他人に一生懸命かかわること」。

 そして今回ウザいキャラに加わったのが、愛子。
 先輩のミスを自分のせいにされても、先輩の仕事のフォローをする。
「わたし、アシスタントですから当然です!」と元気よく言える。
 普通なら信頼できない先輩に絶縁状。
 拒絶されれば距離を置く。
 それでも一生懸命になる愛子はかなりウザい。
 でも、それが魅力的だ。
 先輩からも愛子がした行動を「ウザい」と言われたが、愛子は笑って「遺伝ですから」と言う。
 賢太郎と愛子はやはりお互いのことが好きで通じ合っている。
 そして誠二も。
 賢太郎、愛子、誠二、この3人はウザいというところで繋がっている。
 強い愛情を持っているということで繋がっている。
 そしてこの3人を見ていると羨ましくなる。
 人はどこかでウザく愛したり、愛されたりすることを求めているのかもしれない。

 また、今回は賢太郎も父親として別の面を見せた。
 今までの娘がひたすら可愛い過保護な父親ではない。
 先輩に裏切られて会社を辞めるという愛子を突き放す。
 先輩にそういうふうにされるのは、努力が足りないからだと言う。
 この様に別の角度から人物を描くのは人物造型として大事。
 一面ばかりで描いていると飽きてしまう。

 誠二も新しい一面が描かれた。
 それは、なぜ愛子たち親子をいいと思う理由。
 彼の家は冷たい家庭。長男を大事にし、誠二に対しては人間関係が薄い。
 誠二は5年ぶりに自宅に電話をかけたという。母親は息子がどこに就職しているかも知らない。
 誠ニが愛子たち親子をいいと思う理由は、自分の境遇の反動。
 この様に人物造型がしっかり出来ているとその行動に説得力がある。

 次回は賢太郎の「子離れ」発言があるらしい。
 交際を認める宣言の次は子離れ。
 この様にキャラや人間関係がどんどん変化していくと、ドラマはダイナミックに面白くなっていく。


コメント
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