平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

プリズンブレイク シーズン2 第1話

2007年05月26日 | テレビドラマ(海外)
 「プリズンブレイク」シーズン2は逃走劇になる様だ。
 シーズン1は脱走劇。いずれもエンタテインメントの王道を巧みに使っているが、「脱走する」「逃げる」というモチーフの他に兄リンカーンの「無罪を晴らす」というもうひとつのモチーフを組み合わせているところが、このシリーズをさらに面白くしている。

 さて今回はキャラの立て方。
 マイケルはアブルッチの飛行機での脱走が失敗した時のためにもうひとつ手を打っていた。
 二の手、三の手を用意しておく。
 これはキャラの立て方の定石。
 そして今回はこんな仕掛けも。
 マイケルのライバルの存在だ。
 今までは看守長のベリック(時にシークレットサービス)がそうだったが、今回はFBI捜査官のアレクサンダー・マホーンという人物をライバルに据えた。
 第1話では、このマホーンがベリックなんかよりも数倍クレバーで強敵であることを物語る。
 マイケルの逃亡先。
 これをベリックはマイケルのクレジットカードの支払い先から割り出す。マイケルは倉庫を借りていて今もその賃料を払っていた。ここに逃走の衣装などがあるに違いない。ベリックは倉庫に駆けつけるが、倉庫はもぬけの殻。マイケルにとってはクレジットカードから倉庫に来ることは想定済みだったのだろう。それを読んでベリックをはめた。
 しかし、別の方法でマイケルに迫る人物がいた。
 マホーンだ。
 マホーンはマイケルの入れ墨に注目。そこに脱走に必要な情報すべてが記されていることを見破った。マホーンは「マイケルの頭の中はすべて私の中にある」にあると笑みを浮かべる。
 現実に入れ墨の一部の意味を読み取り、マイケルたちの行き場所が墓場であることを見破る。マイケルはそこに一般人になるための服を用意していた。
 マイケルたちはかろうじて逃れるが、マホーン、怖るべしである。騙されたベリックと見破ったマホーンの対比で、後者が数倍すごいこともわかる。
 そして見せ場。
 マイケルは草むらの中からマホーンの姿を目に焼きつけるかの様に凝視する。マホーンを強敵と思った証拠だ。
 ふたりが目を合わせて対面するという見せ方ではなかったが、カッコイイ。
 なお、このマホーン、精神安定剤を常用している様で、ここが弱点になりそう。確かに追われる個人の人間より、組織力を使って追う人間の方が断然有利。これくらいのカセは必要だろう。

 その他の物語としては弁護士のベロニカが殺され、タンクレディは麻薬での自殺から回復した。ベロニカの死にリンカーンは涙し、タンクレディを巻き込んでしまったことにマイケルは罪の意識を感じる。人間ドラマの部分だ。また、ティーバッグは切断された腕を獣医に麻酔なしで縫合してもらうなどクレイジーぶりは健在。アブルッチは途中遭遇した子供を人質にとったが、殺すことはせず人間味のある所を見せた。以前の彼なら目的のためなら何でもやった。

 ハラハラドキドキ、しかもキャラクターがしっかり描かれていて、このドラマは文句なしに面白い。


  
コメント
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