平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

リーガルハイ 第3話~美人の血を入れて不細工スパイラルから脱却しようとしていたんです!

2013年10月24日 | 職業ドラマ
 古美門(堺雅人)VS羽生(岡田将生)!
 古美門は<法廷で徹底的に問題をえぐり出し、ぶつかり合い、結論を出す>という手法。
 羽生は<お互いが共感し、理解し合い、円満に収める>という手法。
 古美門の方は西欧的で、羽生は日本的と言えるかな?

 テーマとしては、この作品は一貫している。
 すなわち、『何が正しくて何が正しくないかなんてわからない』。
 今回の真知子(新垣結衣)のせりふを借りれば、『何が幸せかなんて誰にも決められない』という主張。

 羽生は、熊井健悟(塚地武雅)とほのか(美波)がヨリを戻すことが、ふたりにとって幸せだと思っている。
 かつては心から愛し合っていたのだから、整形ぐらいのことで愛は壊れるはずはないと考えている。
 しかし、それは羽生の勝手な思い込みだ。
 現にほのかは離婚して、整形を受け入れてくれる男と出会い、幸せになることが出来た。
 このラストが示すとおり、何が幸せかなんて誰にも決めることは出来ないのだ。
 確かにほのかは熊井と別れて傷つき、悲しんだだろう。
 しかし、長い人生で見れば、それは一時的なもので、悲しみの先には喜びがあった。
 もちろん、これはドラマ上のことで、ほのかはその後も誰にも出会わないという逆の方向もあったかもしれない。
 つまり、未来を予見できる超能力者ならともかく、こうすれば幸せになれるという確実な選択などなく、人はさまざまな所に頭をぶつけて痛い思いをし、時に幸せを味わい、何とか生きていくしかないのだ。

 やはりこの作品は大人ですね。
 予定調和の安易な解決など描かない。
 現在のドラマがつまらないのは、予定調和のめでたしめでたしが多すぎること。
 普通の作家なら、熊井が心を入れ替えてほのかに花を差し出すハッピーエンドで終わりだろう。

 というわけで今回は『何が幸せかなんて誰にも決められない』というお話。
 現在が不幸であっても、長い目で見れば幸福への通過点だと考えられれば、少しは楽に生きられるかもしれませんね。


コメント (2)
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相棒 「殺人の定理」~1枚の紙で月に行く方法

2013年10月24日 | 推理・サスペンスドラマ
 殺された大倉浩一(山本剛史)は次のような人物。
・才能のある数学マニア。
・素数の探究をしていた。
・東国大使館員との接触。
・銀行口座に謎の振り込み。
 おそらくこれらのことで、右京(水谷豊)は、事件の背景に<暗号解読に関わる諜報問題>があることを把握したんでしょうね。
 カイト(成宮寛貴)や伊丹(川原和久)などの普通の人間なら到底、思いつくことが出来ない。
 一見、何の関係のないバラバラの事実を関連づけ、真実を描き出すことが名探偵の仕事ですが、名探偵には<想像力>とこうした<知識や教養>が必要なんですね。

 さて、事件はすべて数学によって解決されていく。
 まずは<背理法>。
 数学教授・肥後一二三(岡田義徳)は背理法によって自分の無罪を証明したが、右京はそれを別の動機を発見することで突き崩していく。
 そして<暗号>。
 ○で囲まれた『adrink』という暗号をどう解くか?
 これも○が円周率を示すことがわかれば、あとは比較的楽に答えを導き出せるのでしょうが、常人はなかなか気づかない。
 英語や日本語による円周率の覚え方も知識として持っていないとダメ。
 残念ながら、右京さんはこの暗号解読は出来なかったようですが、月本幸子の名前を使った手紙で肥後教授に暗号を解かせるという、人間的でズルい方法でクリアした。
 名探偵には、相手を罠にはめるようなズルさも必要なんですね。
 というわけで今回は名探偵・杉下右京の独壇場でした。

 それにしても、数学的な発想を持っている人ってすごいですね。
 紙一枚で月に行く方法もそうですが、死の間際に一瞬で<肥後>を<○+adrink>と変換できる所がすごい。
 数学的な発想を持っている人って見えている世界が違うんでしょうね。


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