平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

軍師官兵衛 第34回「九州出陣」~天下のために命をお使いいただきたい!

2014年08月25日 | 大河ドラマ・時代劇
 糸さん(高畑充希)が面白い。
 茶々(二階堂ふみ)と出会って、侍女に「茶々殿です」と紹介されると、
「あの殿下、ご執心の……」(笑)
 茶々に「侍女かと思いました」と言われると、おね(黒木瞳)に愚痴を言い、「黒田家はケチ(倹約)」と光(中谷美紀)の前で平気で言う。(笑)
 これでは小六(ピエール瀧)が亡くなる前に「この小六に免じてこらえて下され」と言うわけだ。
 ドラマには、こういうコメディリリーフが必要なんですよね。
 今回のことで、茶々のキャラクターも立った。

 一方、男たちの世界では、最後の権力闘争。
・家康(寺尾聰)の臣従
・島津を破っての九州統一
 これで天下統一が完成する。
 天下統一は、官兵衛(岡田准一)の悲願でもある。
 このために官兵衛は<命を使ってきた>。

 だから官兵衛は吉川元春(吉見一豊)にも同じことを要求する。
「天下のために命をお使いいただきたい!」
 つまり、天下のために、つまらない個人のプライドやこだわりを捨てろ、というのだ。
 人間にはさまざまなタイプがいるが、吉川元春の器量ならそれが出来ると官兵衛は考えている。
 これが、かつての主君・小寺政職(片岡鶴太郎)だったら別のやり方をしたかもしれない。
 結果、元春は
「この命、お主にくれてやる」
 これに答えて官兵衛は
「無駄にはいたしません」

 この作品の「命の使い時」というテーマはなかなか難しいですね。
 一方で官兵衛が唱えている「生きよ」というテーマと相反する。
 元春にしてみても、病気でふらついている状態であったし、個人の矜持の中で死んでいった方が幸せだったのかもしれない。
 まあ、元春の場合は本人が納得しての決断であったし、最期も満足して死んでいけたのでよかったのだと思いますが……。

 最後に官兵衛のいくさ。
 彼のいくさの基本は、士気と勢いなんですね。
 中国大返しの時では、士気を高め、摂津の武将たちを仲間に入れて勝利した。
 今回の場合も、秀吉の意向もあったが、士気を高める意味で、吉川元春の出陣は必須だった。
 元春が参陣しなければ、毛利の兵は積極的に戦わない。
 しかし、元春が参陣すればその逆。
 一方、迎え撃つ側も、黒田、小早川、吉川、安国寺……、この連合軍だと戦意喪失する。
 現に地侍たちは官兵衛たちの方についた。

 戦う前に勝敗は決している。
 これが官兵衛のいくさ。

 さて、九州攻め。
 今後、どのように描かれるか?

コメント (4)
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