平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

相棒 「許されざる者」~一度無罪になった人間は同じ罪で裁かれることはない

2014年10月30日 | 推理・サスペンスドラマ
 長谷川重徳(夙川アトム)はなぜ殺されたか?
 以下、一部ネタバレです。

①強盗
②罪を免れたが、実は長谷川は生花店に勤める山本香奈殺しの犯人で、香奈の父親が復讐のため、闇サイトに依頼して殺害させた。
③長谷川の無実を信じていた出版社社長を裏切ったから。『自分は犯人だった』という手記本まで出そうとしていたから。
④真相

 4つの犯人の可能性を提示したのは見事ですね。
 しっかりミステリしてる。

 ミステリしてると言えば、長谷川殺害に関しても。
①防犯カメラに映らなかった<姿なき犯人>
②真犯人の<アリバイ工作>

 方法としては、<長谷川を自分の所に呼び出して、殺害し(=アリバイ工作)、死体をバッグの中に隠し、深夜、防犯カメラのないマンション裏口から運び込んだ(=姿なき犯人)>というありがちなトリックなんですけど、上手く活用している。

 真犯人の動機に関しても、ひとひねり。
「長谷川を生かしておけば、ふたたび殺人を起こす。だから自分の手で裁いた」というのが犯人の表向きの動機。
 でも、実は本当の動機があった。
 それは告白手記本の内容に関わること。犯人はそれを公にされたくなかった。

 というわけで、今回は、右京さん(水谷豊)が「頭を使った」と感想を漏らすほど、しっかりミステリしてるエピソードでした。
 しかし一方で、いろいろ詰め込まれている分、荒削りで散漫な感じも。
 尺という制約の中で、ミステリをしっかり描くというのは難しいですね。

コメント
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