平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

西郷どん 第32回 「薩長同盟」~薩摩も長州もなか、おいらは日本ちゅうひとつの国の民なんじゃ

2018年08月27日 | 大河ドラマ・時代劇
 1話分を使っての薩長同盟である。

「狭い日本の中で、ちまちまいがみ合っててもつまらんぜよ」
「この期に及んで意地など張り合うなや」

 坂本龍馬(小栗旬)はこう諭すが、武士には意地とプライドがあり、背負っている藩がある。
 武士や藩を捨てた龍馬の境地にはなかなかなれない。
 有村俊斎(高橋光臣)は「これは理屈じゃなか」と言っていたが、簡単には割り切れないものなのだ。
 だがこれを解消しなければ前に進めない。
 まず動いたのは吉之助(鈴木亮平)だった。

「薩摩も長州もなか、おいらは日本ちゅうひとつの国の民なんじゃ」

 吉之助は〝藩〟を捨てた。
 土下座をすることで〝武士〟も捨てた。

 そう、藩も武士も否定することで明治維新は成立する。
 特に藩はもはや行動を縛るものでしかなく、窮屈でしょうがない。
 ひとりの人間、ひとりの日本人になることで見えてくるものがある。
 それが、英国での薩摩・長州の留学生たちの写真だった。

 とは言え、史実では吉之助たちは土下座をしたのかね?
 吉之助だけならともかく、小松帯刀(町田啓太)ら薩摩の人間が全員するなんて物わかりが良すぎる。
 本当に困っているのは長州で、手をさしのべているのは薩摩なのにね。

 とは言え、これくらいの〝至誠〟がなければ人の心は動かないのかもしれない。
 桂小五郎(玉山鉄二)もこれを受けて、
「これはわれらの負けじゃな」
 と薩摩に至誠や気持ちで負けたことを語り、
「西郷君、よろしく頼む」
 ここで桂も土下座をするかと思ったが、せずに、そのままシェイクハンド。
 長州人ってのは、プライドが高いわ。
 ………………

 ミニエー銃というのは格段の威力があった銃らしいですね。
 第二次長州征伐で長州が勝ったのは、ミニエー銃のおかげだったとか。
 これであれば、すこし訓練すれば、農民でも町民でも使えるし。
 NHKの何かの番組で言っていた。
 やはり時勢は武士の時代ではなくなっているのだ。

『非義の勅命は勅命に有らず』
 こんな檄文を西郷と大久保(瑛太)は書いていたのか。
 劇中でも触れられていたけど、この内容は帝の権威を蔑ろにするもので過激だよな。
 檄文と言えば、徳川家康を糾弾した直江兼続の檄文が有名だけど、昔はこういう文章が人を動かしていたんですね。


※追記
 西郷・大久保や直江兼続の言葉。
 これらに比べて、今の政治家の言葉は軽いし、薄っぺらい。
 昨日、安倍ちゃんは鹿児島で総裁選の出馬表明をして、
「しっかり薩摩藩、長州藩で力を合わせて新たな時代を切り開いていきたい」
 まあ、安倍氏は長州人で、聴衆が鹿児島の人だからリップサービスで言ったんだろうけど、東北の人や俺ら関東人はこう言われてあまりいい気はしないぜよ。
 それに安倍氏は吉田松陰を尊敬しているらしいんだけど、彼には〝至誠〟の欠片もないんですけど。

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする