平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

機動戦士ガンダム THE ORIGIN~ファーストガンダムを熱狂して見ていた世代が40代50代になり、ふたたび『ガンダム』を見るという現象!

2019年05月11日 | コミック・アニメ・特撮
『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』(日曜・深夜放送中)、第1話2話はシャア視点のドラマだった。
 ジオン・レム・ダイクンの暗殺から始まり、幼き日のシャアとセーラさんの物語が描かれる。

 へえ、シャアとセーラさんを地球に亡命させたのはランバ・ラルとハモンさんだったのか。
 ザビ家の兄妹は昔からいがみ合ってたのか。
 シャアは子供の頃からキシリアに立ち向かえるほどのしっかりした子だったのか。
 一方、セーラさんは甘えん坊。

 こんな感じで、『ガンダム』ファーストシリーズで描かれなかった各キャラクターのバックボーンが描かれる。
 こうした裏設定や歴史は今作の原作・安彦良和さんが膨らませて物語にしたものなのだろうが、これが『ガンダム』なんですね。
 裏設定がしっかりしているから、物語やキャラクターのせりふに深みが出て、作品が豊かになる。
 作品が豊かだから、飲料ドリンク・カルピスの原液でさまざまなカルピスがつくられたように、さまざまなガンダムがつくられた。

 特異な作品でもある。
 何しろ視聴者のほとんどはファーストガンダムを見ていて、作品が今後どのように展開していくかを知っているのだから。
 視聴者はランバ・ラルやハモンさんがどんなふうにして死に、シャアはどんなふうにザビ家に復讐し、ザビ家の兄妹がどんなふうにいがみ合い死んでいくかを知っている。
 普通、物語は先が読めなくて夢中になるものだが、この作品にはそれがない。
 それでも作品が成り立ってしまう所が『ガンダム』の凄さ。
 とは言え、個人的には、甘えん坊のアルティシアがどのように成長して、しっかり者のセーラさんになっていくか興味がありますけど。

 マーケティング的にも面白い。
 何しろファーストガンダムを熱狂して見ていた世代が40代50代になり、ふたたび『ガンダム』を見るという特異な現象。
『ガンダム』シリーズは、その後もつくられていて、リアタイ世代でないファンもファーストガンダムを見ているだろうから、ファンの層はとてつもなく厚い。
『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』はこうした潜在的ファン層を抱えている。

 こうして見ていくと、『ガンダム』ってすごいコンテンツですね。
 日本のサブカルの凄さでもある。
 あと『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』のエンディング曲は、ファーストガンダム劇場・第3作のクライマックスで流された『めぐりあい』。
 泣ける!
 スタッフさん、よくわかっていらっしゃる!

コメント (4)
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