平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

なつぞら~神回でしたね! 「それでこそ、わしの孫じゃ。行って来い。行って東京を耕して来い」

2019年05月17日 | その他ドラマ
 本日(5/17)、神回でしたね。
 なつ(広瀬すず)が泰樹(草刈正雄)にやっと自分の思いを告げる。

「漫画映画をつくりたいのさ。
 つくれるかどうかわからんけど、やってみたいのさ。挑戦してみたいのさ。
 じっちゃんがひとりで北海道に来て開拓したみたいに私も挑戦してみたいのさ。
 さっきやっとわかったのさ。私もじっちゃんみたいになりたいんだって。
 酪農やじっちゃんを裏切っても私はやりたい」

 すると、泰樹は───

「何が裏切りじゃ! ふざけるな!
 よく言った。それでこそわしの孫じゃ。
 行って来い。漫画映画か知らんが、行って東京を耕して来い。開拓して来い」

 ここで号泣!
 泰樹の願いを実現するのは『酪農を継ぐこと』だけではないんですね。
 なつは無限の荒野にひとりで行って耕すという『泰樹の生き様』を引き継いだ。
 なつ=泰樹。
「東京に行って兄を探す」は泰樹にとって「わからんではない」ことだが、「東京を耕す」は100%共感できること。
 泰樹にとって、こんなうれしいことはないだろう。
「それでこそわしの孫じゃ」というせりふも重要で、なつはここでふたたび泰樹の孫になったんですね。
 ………………

 柴田家のリアクションも上手く描き分けられている。

 富士子ちゃん(松嶋菜々子)はアニメーターになりたいことを聞いて「やっぱ、そうだったのかい」
 剛男(藤木直人)はそんな富士子ちゃんに「知ってたのか」←基本、剛男ってボケですよね(笑)
 照男(清原翔)は「それがなつの夢だったのか」
 ←なつの心の中に天陽君以外のものがあることに何となく気づいている。
 夕見子(福地桃子)は「始めからそう言えばいいのさ」
 ←夕見子のこの距離感好きです。なつにベッタリではないが、近くにいて一番なつを理解してそう。自分の道を模索している点で、なつのライバルでもある。
 夕見子を演じている福地桃子さん、上手いなあ。複雑でさまざまな表情を見せてくれる。

 そして、天陽君(吉沢亮)。
 なつの「じっちゃんが許してくれた」という報告を聞いて、「そうかい」
 この「そうかい」の言い方の見事なこと!
 すごく優しくて、うれしくて、一方で寂しくて。
「そうかい」というたったひと言のせりふで、さまざまな思いを表現している。

 というわけで神回でしたね。
 なつと泰樹の関係の復活。
 なつを取り巻く人々の絶妙な距離感。
 見事な15分を見せてもらいました。

コメント
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