いくさなき世をつくるために動き出す家康(松本潤)。
三成(中村七之助)にいくさなき世は「まやかしの夢」と言われたが、
そうでないことを家康は証明しなければならないのだ。
そして時代は武人から文民へ。
本多正信(松山ケンイチ)の進言で家康は征夷大将軍に。
安定の時代が訪れて、本多忠勝(山田裕貴)と榊原康政(杉野遥亮)は、
病を抱えていることもあり、自分たちの時代は終わったと考える。
しかし、家康の状況分析は違っていた。
まだ火種は残っている。
「関ヶ原はまだ終わっておらん」
大坂の豊臣勢力だ。
秀頼が成人になった時、それは猛火となると家康は呼んでいた。
だから家康は正信と康政が一線から退くことを認めない。
「隠居は認めぬ」
「まだ老いるな」
「まだお前たちの力が要る」
家康にしてみれば、これからが本当の修羅の道。
今までどおり忠勝と康政に支えてもらいたかったのだろう。
しかし、ふたりは病で先に逝ってしまった……。
井伊直政(板垣李光人 )もすでに亡くなっている。
残る旧家臣は本多正信のみ。
家康は孤独な戦いをしなければならない。
……………………………………………………………………
見事なシナリオでした。
忠勝と康政の退場を描きながら、時代の推移と家康の孤独を見事に描いている。
家康が家臣たちに支えられて生きて来たことも表現している。
それは秀忠(森崎ウイン)を後継者に選んだ理由でも。
秀忠は「人並みの者」。
しかし人柄がいい。
つまり頼りなさゆえ、家臣が支えようと思ってくれる存在なのだ。
秀忠はまさに過去の家康そのもの。
「偉大なる凡庸」でもあり、人並みであることも、関ヶ原に遅参したこともプラスに捉えていた!
さすが於愛(広瀬アリス)の子だ!笑
一方、「才ある将」は独断に走り滅びていった。
思い浮かぶのは武田勝頼(眞栄田郷敦 )だ。
家康はお万の子・結城秀康(岐洲匠)にそれを見て後継者に選ばなかった。
大坂城の柱の傷で、時の推移と秀頼の成長を描いたのも上手いシナリオでした。
ラスト、1611年、関ヶ原から11年後、秀吉(ムロツヨシ)の身長を超えて、
大人になった秀頼(作間龍斗)が登場する!
上手い見せ方だ。
家康が秀忠に語った君主論も素晴しい。
関ヶ原遅参を自分のせいにされた秀忠に対し、
「この世は理不尽だ。だが、どんなに理不尽であっても結果の責めを負うことが主君の役割」
「うまくいった時は家臣の手柄、うまくいかなかった時は主君が責めを負う」
本多忠勝の老いの見せ方も上手かった。
生涯、戦場でひとつの傷を負わなかった忠勝が刀の手入れをしていて傷を負った。
視力が衰えていたのだ。
こういうディティルが心憎い。
そして伏線回収。
家康を「殿」と認めたのはいつか? と康政に問われて忠勝は言う。
「大樹寺の時だ」
これを聞いて康政も
「わしもじゃ」
確かに大樹寺の家康は大物の片鱗を見せたが、そんなに前だったのか!
康政はあれを見て家臣になったからまだわかるが、忠勝はツンデレ過ぎる!
密度の濃い内容だった。
真田信繁も荒ぶっていたし、豊臣との戦いの前エピソードとして十分な内容だった。
三成(中村七之助)にいくさなき世は「まやかしの夢」と言われたが、
そうでないことを家康は証明しなければならないのだ。
そして時代は武人から文民へ。
本多正信(松山ケンイチ)の進言で家康は征夷大将軍に。
安定の時代が訪れて、本多忠勝(山田裕貴)と榊原康政(杉野遥亮)は、
病を抱えていることもあり、自分たちの時代は終わったと考える。
しかし、家康の状況分析は違っていた。
まだ火種は残っている。
「関ヶ原はまだ終わっておらん」
大坂の豊臣勢力だ。
秀頼が成人になった時、それは猛火となると家康は呼んでいた。
だから家康は正信と康政が一線から退くことを認めない。
「隠居は認めぬ」
「まだ老いるな」
「まだお前たちの力が要る」
家康にしてみれば、これからが本当の修羅の道。
今までどおり忠勝と康政に支えてもらいたかったのだろう。
しかし、ふたりは病で先に逝ってしまった……。
井伊直政(板垣李光人 )もすでに亡くなっている。
残る旧家臣は本多正信のみ。
家康は孤独な戦いをしなければならない。
……………………………………………………………………
見事なシナリオでした。
忠勝と康政の退場を描きながら、時代の推移と家康の孤独を見事に描いている。
家康が家臣たちに支えられて生きて来たことも表現している。
それは秀忠(森崎ウイン)を後継者に選んだ理由でも。
秀忠は「人並みの者」。
しかし人柄がいい。
つまり頼りなさゆえ、家臣が支えようと思ってくれる存在なのだ。
秀忠はまさに過去の家康そのもの。
「偉大なる凡庸」でもあり、人並みであることも、関ヶ原に遅参したこともプラスに捉えていた!
さすが於愛(広瀬アリス)の子だ!笑
一方、「才ある将」は独断に走り滅びていった。
思い浮かぶのは武田勝頼(眞栄田郷敦 )だ。
家康はお万の子・結城秀康(岐洲匠)にそれを見て後継者に選ばなかった。
大坂城の柱の傷で、時の推移と秀頼の成長を描いたのも上手いシナリオでした。
ラスト、1611年、関ヶ原から11年後、秀吉(ムロツヨシ)の身長を超えて、
大人になった秀頼(作間龍斗)が登場する!
上手い見せ方だ。
家康が秀忠に語った君主論も素晴しい。
関ヶ原遅参を自分のせいにされた秀忠に対し、
「この世は理不尽だ。だが、どんなに理不尽であっても結果の責めを負うことが主君の役割」
「うまくいった時は家臣の手柄、うまくいかなかった時は主君が責めを負う」
本多忠勝の老いの見せ方も上手かった。
生涯、戦場でひとつの傷を負わなかった忠勝が刀の手入れをしていて傷を負った。
視力が衰えていたのだ。
こういうディティルが心憎い。
そして伏線回収。
家康を「殿」と認めたのはいつか? と康政に問われて忠勝は言う。
「大樹寺の時だ」
これを聞いて康政も
「わしもじゃ」
確かに大樹寺の家康は大物の片鱗を見せたが、そんなに前だったのか!
康政はあれを見て家臣になったからまだわかるが、忠勝はツンデレ過ぎる!
密度の濃い内容だった。
真田信繁も荒ぶっていたし、豊臣との戦いの前エピソードとして十分な内容だった。