2023年の最大の問題作・映画「福田村事件」。
現実にあった福田村事件とはとは次のような事件である。
福田村事件
1923年(大正12年)9月6日、関東大震災後の混乱および流言蜚語が生み出した社会不安の中で、
香川県からの薬の行商団(配置薬販売業者)15名が千葉県福田村(現在の野田市)で地元の自警団に暴行され、9名が殺害された事件である。(ウィキペディアより)
劇中、女性新聞記者は訴える。
「目の前で朝鮮人の女の子が自警団に殺されるのを見ました。書かせて下さい」
しかしデスクは首を縦に振らない。
内務省の「朝鮮人が火をつけ爆弾を作っている」という発表を記事にするように言う。
これに対して女性記者は──
「新聞は何のために存在してるのですか!?」
「権力の言うことをただ書くだけなんですか?」
「これを書いた結果、何をもたらすのか教えて下さい」
これに対してデスクは──
「俺はこれを書かないことの方が怖い」←つまり政府の弾圧に遭う。
共産主義者は摘発・弾圧される。
警察いはく、
「戒厳令が出ているので亀戸署で保護します」
その結果、弾圧されて、死の際に共産主義者は──
「社会主義万歳! 労働者万歳!」
これを見た市民は──
「お上に楯突くと、ああなるんだ」
福田村で自警団に殺害された行商団は部落出身だ。
積極的に出自を明かしたくないので、朝鮮人と疑われて殺害されてしまう。
疑っている自警団はこんなことを要求する。
「十五円五十銭と言ってみろ」
「天皇陛下様の名前を最初から言ってみろ」
「天皇陛下万歳、天皇陛下万歳と言え!」
捕まって殺されそうになる残りの行商人は念仏あるいは「水平社宣言」を唱える。
『人の世に熱あれ、人間に光あれ」
水平社宣言を唱えた背景にあるのは、
ただでさえ出自で理不尽な目に遭っているのに、今も言いがかりで理不尽な目に遭っていることへの怒りと祈念であろう。
自分たちはなぜこんな理不尽な目に遭うのか? 差別のない社会が来てほしい。
と彼らは訴えている。
………………………………………………………
ハードな内容だった。
たまには、こういう心にガツンと来る作品を見た方がいいと思う。
そして「自分」と「日本人」というものに向き合うのだ。
この作品に対して、史実と違うという話が早速出ているようだが、
相変わらず、心の弱い人たちだな。
もっと人間の醜さに目を向けよう。
流言飛語で行動してしまう愚かさを認識しよう。
同調圧力の息苦しさを感じよう。
僕は少なくとも、この作品で描かれたような愚かで息苦しい社会にしてはいけないと考えている。
※関連動画
「福田村事件」予告編(YouTube)
現実にあった福田村事件とはとは次のような事件である。
福田村事件
1923年(大正12年)9月6日、関東大震災後の混乱および流言蜚語が生み出した社会不安の中で、
香川県からの薬の行商団(配置薬販売業者)15名が千葉県福田村(現在の野田市)で地元の自警団に暴行され、9名が殺害された事件である。(ウィキペディアより)
劇中、女性新聞記者は訴える。
「目の前で朝鮮人の女の子が自警団に殺されるのを見ました。書かせて下さい」
しかしデスクは首を縦に振らない。
内務省の「朝鮮人が火をつけ爆弾を作っている」という発表を記事にするように言う。
これに対して女性記者は──
「新聞は何のために存在してるのですか!?」
「権力の言うことをただ書くだけなんですか?」
「これを書いた結果、何をもたらすのか教えて下さい」
これに対してデスクは──
「俺はこれを書かないことの方が怖い」←つまり政府の弾圧に遭う。
共産主義者は摘発・弾圧される。
警察いはく、
「戒厳令が出ているので亀戸署で保護します」
その結果、弾圧されて、死の際に共産主義者は──
「社会主義万歳! 労働者万歳!」
これを見た市民は──
「お上に楯突くと、ああなるんだ」
福田村で自警団に殺害された行商団は部落出身だ。
積極的に出自を明かしたくないので、朝鮮人と疑われて殺害されてしまう。
疑っている自警団はこんなことを要求する。
「十五円五十銭と言ってみろ」
「天皇陛下様の名前を最初から言ってみろ」
「天皇陛下万歳、天皇陛下万歳と言え!」
捕まって殺されそうになる残りの行商人は念仏あるいは「水平社宣言」を唱える。
『人の世に熱あれ、人間に光あれ」
水平社宣言を唱えた背景にあるのは、
ただでさえ出自で理不尽な目に遭っているのに、今も言いがかりで理不尽な目に遭っていることへの怒りと祈念であろう。
自分たちはなぜこんな理不尽な目に遭うのか? 差別のない社会が来てほしい。
と彼らは訴えている。
………………………………………………………
ハードな内容だった。
たまには、こういう心にガツンと来る作品を見た方がいいと思う。
そして「自分」と「日本人」というものに向き合うのだ。
この作品に対して、史実と違うという話が早速出ているようだが、
相変わらず、心の弱い人たちだな。
もっと人間の醜さに目を向けよう。
流言飛語で行動してしまう愚かさを認識しよう。
同調圧力の息苦しさを感じよう。
僕は少なくとも、この作品で描かれたような愚かで息苦しい社会にしてはいけないと考えている。
※関連動画
「福田村事件」予告編(YouTube)