平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

『こだまでしょうか』 金子みすゞ~「遊ぼう」っていうと「遊ぼう」っていう。「ばか」っていうと 「ばか」っていう

2021年08月02日 | 
 こだまでしょうか     金子みすゞ

「遊ぼう」っていうと 「遊ぼう」っていう。
「ばか」っていうと 「ばか」っていう。
「もう遊ばない」っていうと 「遊ばない」っていう。
 そうして、あとで さみしくなって、
「ごめんね」っていうと 「ごめんね」っていう。 
 こだまでしょうか、 いいえ、誰でも。

 …………………………

 この詩を読むと、東日本大震災を思い出す。
 当時は商業的なテレビCMがなくなって、
 ACジャパンのこのCMが頻繁に流れていた。

 この詩、震災とは直接関係ないんですよね。
 でも、どこかやさしくて癒やされる。
 ギスギスする言葉を誰かにぶつけてはいけないと思ってしまう。
 3・11の不安と混沌の時に、この詩を選んでCMにしたACジャパンの担当者のセンスすごいなあ。

 オチがこれまたすごい。
「こだまでしょうか」
 ああ、今までのやりとりは「こだま」だったのか、と思わせて、
「いいえ、誰でも」

 この詩には、人間のコミュニケーションの基本が凝縮されている。


コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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今は 木霊 (半沢)
2021-08-02 17:57:32
コウジさん今日は
記事の作成 お疲れ様です

素朴な詩ですが癒されますね。作者は早過ぎる死を遂げた方ですね。でも 心が穏やか
になるような作品を数々と残されました。

長門市は長州でしたね‥
返信する
東日本大震災の頃は (コウジ)
2021-08-03 08:46:57
半沢さん

いつもありがとうございます。

金子みすゞさんについては。まったく存じ上げませんでした。
教えていただきありがとうございます。

コロナ禍の折、なぜかこの詩を思い出してしまいました。
東日本大震災の際も大変でしたが、あの頃は今のような分断(オリンピック賛成派・反対派/コロナはただの風邪・恐ろしい感染症)はなく、日本全体がひとつになっていたような気がします。
返信する

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