昨日(11/1)のれいわ新選組・山本太郎の国会質問が話題になっている。
冒頭、岸田首相に「増税メガネと呼ばれる政治家がいる。誰の呼び名かご存じか」
首相が「自分のことだと存じ上げている」と答えると、
「このニックネームが増税クソメガネと進化した政治家がいる。誰のことかご存じか」
とさらに畳みかけるように質問。
これでネットは大盛り上がり!
話のつかみは十分ですね。
首相を擁護する声として「いじめじゃないか」という批判もあったようだが、
いやいや岸田さんは総理大臣。日本で一番の権力を持っている人物だ。
さて中盤。
岸田首相の現状認識があきらかになった。
要約すると、首相の認識は次のようなものらしい。
「今は大きな変化が起きつつある」
「賃上げもおこなわれた。来年、再来年ともっと良くなっていくだろう」
「来年、再来年、賃金が物価上昇より上まわる」
「ただ今は戦争などの影響で物価高騰が起きている」
「その物価高騰に対応するため、今回の経済対策を打った」
ううん、どうなんだろう?
本当に物価上昇を上まわるような賃上げがなされるのか?
首相は内閣府や一部の経済学者の分析をもとにしているらしいが、本当かね?
ここに政府と国民の大きな認識のギャップがある。
政府がお花畑な認識の上に立っているから経済対策も間違ったものになっているんじゃないの?
大企業は可能かもしれないが、中小企業は物価を上まわる賃上げなんかできるのかね?
終盤。
山本太郎は「消費税をなくすこと」と「現金給付」が一番の経済対策であることを説き、
この30年間、いかに日本が衰退したかを「霞ヶ関の官僚に答弁させて」あきらかにしている。
「霞ヶ関の官僚に日本の衰退について答弁させる」
これが山本太郎のしたたかな所だ。
質問されて官僚は「日本衰退の客観的なデータ」を読み上げる。
「客観的なデータ」だから誤魔化すことができない。
政府にとってマイナスなことも言ってしまう。
こうしたやりとりが続き、日本がこの30年間衰退してきたことがあきらかになる。
消費税が法人税減税に使われたり、
大企業の内部留保が過去最大になっていることもあきらかに。
日本の資産家の数がアメリカに次いで世界2位であることは今回初めて知ったわ。
そしてまとめ。
山本太郎は、日本衰退の原因が「自民党政治」にあったことを語る。
その原因は「財務省、経団連の声を聴きすぎたこと」にあることを語る。
実に見事でエキサイティングな26分の国会質問だった。
山本太郎は忖度せず、空気を読まない。常にストレートで的確だ。
ただ、この言葉が首相にどれくらい届いたのだろう?
鈍感力だけはすごい人だからな……。
※動画はこちら
山本太郎の国会質問!参議院・予算委員会(2023年11月1日)YouTube
後半17分くらいからの官僚に連続答弁させるくだりが見物です!
冒頭、岸田首相に「増税メガネと呼ばれる政治家がいる。誰の呼び名かご存じか」
首相が「自分のことだと存じ上げている」と答えると、
「このニックネームが増税クソメガネと進化した政治家がいる。誰のことかご存じか」
とさらに畳みかけるように質問。
これでネットは大盛り上がり!
話のつかみは十分ですね。
首相を擁護する声として「いじめじゃないか」という批判もあったようだが、
いやいや岸田さんは総理大臣。日本で一番の権力を持っている人物だ。
さて中盤。
岸田首相の現状認識があきらかになった。
要約すると、首相の認識は次のようなものらしい。
「今は大きな変化が起きつつある」
「賃上げもおこなわれた。来年、再来年ともっと良くなっていくだろう」
「来年、再来年、賃金が物価上昇より上まわる」
「ただ今は戦争などの影響で物価高騰が起きている」
「その物価高騰に対応するため、今回の経済対策を打った」
ううん、どうなんだろう?
本当に物価上昇を上まわるような賃上げがなされるのか?
首相は内閣府や一部の経済学者の分析をもとにしているらしいが、本当かね?
ここに政府と国民の大きな認識のギャップがある。
政府がお花畑な認識の上に立っているから経済対策も間違ったものになっているんじゃないの?
大企業は可能かもしれないが、中小企業は物価を上まわる賃上げなんかできるのかね?
終盤。
山本太郎は「消費税をなくすこと」と「現金給付」が一番の経済対策であることを説き、
この30年間、いかに日本が衰退したかを「霞ヶ関の官僚に答弁させて」あきらかにしている。
「霞ヶ関の官僚に日本の衰退について答弁させる」
これが山本太郎のしたたかな所だ。
質問されて官僚は「日本衰退の客観的なデータ」を読み上げる。
「客観的なデータ」だから誤魔化すことができない。
政府にとってマイナスなことも言ってしまう。
こうしたやりとりが続き、日本がこの30年間衰退してきたことがあきらかになる。
消費税が法人税減税に使われたり、
大企業の内部留保が過去最大になっていることもあきらかに。
日本の資産家の数がアメリカに次いで世界2位であることは今回初めて知ったわ。
そしてまとめ。
山本太郎は、日本衰退の原因が「自民党政治」にあったことを語る。
その原因は「財務省、経団連の声を聴きすぎたこと」にあることを語る。
実に見事でエキサイティングな26分の国会質問だった。
山本太郎は忖度せず、空気を読まない。常にストレートで的確だ。
ただ、この言葉が首相にどれくらい届いたのだろう?
鈍感力だけはすごい人だからな……。
※動画はこちら
山本太郎の国会質問!参議院・予算委員会(2023年11月1日)YouTube
後半17分くらいからの官僚に連続答弁させるくだりが見物です!
こういう「内外富裕層」をターゲットにする商売が貧弱だから、日本は一向に成長しないのだ、という言説があります。ただ、この説にはひとつ落とし穴があります。当たり前のことですが「富裕層が彼ら自身をサービスすることはない」んですね。
つまり、富裕層を支えるのは彼らとは別に存在するエッセンシャルワーカーであって、富裕層たち自身ではあり得ません。庶民は庶民だけの社会を形成できますが、富裕層の場合それはあり得ません。
もし、富裕層が彼ら自身のコミュニティを支えるため、自ら水道局員になって浄水場で働いたり、ビル管理のためにボイラーマンになったり、ゴミ処理の仕事をしたり、といったことをできるならば別ですが、彼らがそういったエッセンシャルワークに就くことはありません。
そうであれば、富裕層たちが安定したくらしをするためには、エッセンシャルワーカーにも安定した暮らしをさせる必要があるわけですが、今の自己責任論には、不思議とその視点がないわけですね。
エッセンシャルワーカーの暮らしが安定していなければ、自分たちの贅沢な暮らしも支えられないので大切にしよう、という程度の考えもない…
来日する海外富裕層観光客向けに、1食200万円のランチを出すレストランがあるそうです。確かに儲かるでしょう。
しかし、そういう高級料理をつくる料理人や、高級食材をつくる農家をどう支えるのか、その視点がない富裕層ビジネスであるならば、早晩崩壊するでしょうね。
いつもありがとうございます。
そのエッセンシャルワーカーも外国人労働者にやってもらえばいい、というのが上の人たちの発想のようですね。
とはいえ、今は円安で、「日本の労働環境はひどい」という評判もあって、外国人労働者は日本に来たがらないようですが。
富裕層ビジネスはどれくらいの市場規模なんでしょうね。
あるいはここを開拓することで、どれくらいの収益を見込めるんでしょうね。
「格差拡大の容認」よりも「分厚い中間層の復活」。
この方が日本社会にとって有効だと思うのですが、「格差拡大」は世界的な潮流でもはや止められないのかもしれません……。
手が足りないときは望み通りにサッと集まってくれて、文句も言わずに安い給料で働いてくれて、用が済めばすぐクビにできて、何ひとつ不平も言わずさっさと母国に帰ってくれる…
そんな都合のいい人間が現実にいるはずはないんですが、その想像力が欠けているんですね。
用が済めばさっさとクビにできて、しかも文句も言わないというのは、実はわたしたちネイティブの庶民にも求められている理想像なわけですが、そのあたりの構造に気がつかないネット愛国的な人たちが、自分たちはガイジンとは別の存在だと思い込んで、不法滞在ガイジンはけしからんので厳罰に処すべし、と叫んでいるのを見るのは、滑稽ですらあります。
ちなみに、富裕層相手のサービスは、庶民向けより3倍儲かるという話ですが、手間や時間が何倍かかるのかは不明です。
こうした日本はどこに向かうんでしょうね。
僕は右と左の対決でなく、上と下の対決で物事を考えたいと思っています。
おっしゃるとおりですが、富裕層と庶民層の対立という構造をあいまいにしたい人たちは
「努力した人と努力しない人」
「有能な人と無能な人」
といった構図に持ち込もうとします。成功した人は有能で、しかも努力した人だということにしたいらしいです。
ただ、実際問題としては、どれだけ機会均等なのか?なんです。機会がなければ(あるいは目に見えないところに隠されていれば)、意味がありません。その点では、やはり生まれながらに上の階層にいる人の方が、恵まれているわけです。
そのあたりをあいまいにして、努力の有無と有能無能に問題を矮小化しようととするすり替えには、用心する必要がありそうです。
失礼しました。
>「努力した人と努力しない人」「有能な人と無能な人」といった構図に持ち込もうとします
この話は以前もしましたので多くは書きませんが、富裕層とそうでない層の子女・子息は「スタートライン」が違うんですよね。
彼らすり替え論者がよく言うのは、「努力すればスタートラインの違いなど乗り越えられるのだ。生まれ育ちの違いで不平不満を言うのはナマケモノだ」という論理です。
これはいうならば「無責任な自己責任論」です。努力すれば道が開けるルートが、だんだん狭められるか隠されるかしているのに、それとは逆に、平成30年間で幅をきかせるようになっています。
自己責任論を言うならば、努力を評価されるルートを広げ、明確にすることも同時に行うべきなんですけどね…
おっしゃるとおりですね。
たとえば「正規社員」と「非正規社員」では、その後の人生の道の幅がぜんぜん違いますし。
そして非正規社員の制度をつくったのは経団連と自民党。
やはり経団連と自民党の政治を終わらせなくてはなりません。