平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

笑っていいとも! グランドフィナーレ~ゆる~く生きて、ゆる~く繋がるタモリさんの生き方

2014年04月01日 | 監督・俳優・歌手・芸人
 『笑っていいとも! グランドフィナーレ』に明石家さんまさん×ダウンタウン×ウッチャンナンチャン×とんねるず×爆笑問題×ナインティナインがのコラボが実現!
 今後これだけのメンツが同じステージに立つことはないだろう。
 内容は、ステージ上の全員が現在のバラエティ界を代表するメンバーだけに大混乱!
 みんなが好き勝手なことをやってる(笑)
 松本人志さんは、必死に笑いを取ろうとするさんまさんに「この人、まだ売れるでえ」(笑)
 とんねるず、爆笑問題が登場すると、「2ちゃんねるが荒れる」(笑)
 木梨憲武さんは客席から「いいとも!」レギュラーだったタレントさんをどんどんステージに上げる(笑)
 大混乱で、収拾がつかない。
 これらの方たちに一番接点のあるSMAP中居正広さんが収めようとするが、なかなか上手くいかない。
「台本やリハーサルどおりにいかないことが『笑っていいとも!』だ」と勝俣州和さんがコメントしていたが、
 この混沌とライブ感こそがジャズマン・タモリさんの目指したものかもしれない。

 話は変わるが、僕はタモリさんのスタンスが好きだ。
 シャイで、あらゆるものとどこか馴染んでいなくて。
 人間関係も淡泊で、距離を置き、群れることはなく、たとえば、ビートたけしさんのような軍団を作ったりしない。
 『笑っていいとも!』を通して、ゆる~く繋がっている感じ。
 それでも、とんねるずやSMAP、ナインティナインなど、タモリさんを慕っているタレントさんが沢山いる。
 いざとなると、昨日のような沢山のタレントさんが駆けつける。

 ラスト、タモリさんはこんなふうに挨拶していた。

「考えてみれば、(わたしは)気持ちの悪い男でしてね。
 こういう番組で以前の私の姿を見るのが大嫌いでしてね。気持ち悪い。
 濡れたしめじみたいな感じ。嫌~な、ヌメッとしたような感じで、いまだに自分の番組は観ません」

「当時、ひねくれていまして、不遜で、生意気で、世の中なめ腐っていた。そのくせ、何もやったことがなかった」

「生意気にやっていたんですが、長い間に、視聴者の皆さんはいろんなシチュエーション、いろんな状況、いろんな思いでずっと観てきていただいたのが、こっちに伝わりまして。
 私も変わりまして、何となくタレントとして形を成したということなんです。
 視聴者の皆さん方からたくさんの価値をつけていただき、みすぼらしい身にたくさんのきれいな衣装を着せていただきました」

 確かに初期の『笑っていいとも!』のタモリさんの映像を見ると、ギラギラしててヤバい親父って感じですね。
 それが後半になると、穏やかに枯れてきた。
 味わいすら出てきた。
 人が成熟するとはこういうことを言うのだろう。
 一方、冒頭のダウンタウン、ウッチャンナンチャン、とんねるず、爆笑問題、ナインティナインは、まだまだギラギラしている。
 さんまさんですら、「この人、まだ売れるでえ」と言われるくらいに貪欲。
 それは彼らがまだ脂の乗ったバリバリの現役だから当然なのだが、このタモリさんとの対照的な姿が面白い。

 いずれにしてもひとつの時代が終わりましたね。
 タレントさんたちはタモリさんの背中を見て、いろいろなことを学んできたと語っていましたが、
 枯れて成熟したタモリさんは今後、我々にどんな生き様を見せてくれるのだろう。


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