梶原景時(中村獅童)、三浦義澄(佐藤B作)、安達盛長(野添義弘)退場。
これで鎌倉における北条と比企の権力闘争が本格化した。
目下の焦点は、ポスト頼家である。
頼家(金子大地)、まだ若くて現役なんだけどなあ。
権力闘争とはこういうものなのか……。
その間を取り持つために奮闘する義時(小栗旬)。
しかし、ひとりの力ではいかんともし難く……。
…………………………
今回は夫婦の物語でもあった。
義時と比奈(堀田真由)。
比奈は比企の娘だが、北条と比企の関係が壊れても義時についていくと言う。
全成(新納慎也)と実衣(宮澤エマ)。
実衣は全成が鎌倉殿になることを望んでいるが、本気でそうなるとは考えていない。
夫が鎌倉殿の器でないことをとっくに見定めている。
ダメな夫に実衣は「仕方ないわねえ」と心を寄せるが、次回……。
時政(坂東彌十郎)とりく(宮沢りえ)。
この夫婦は上のふたつのほのぼの夫婦とは違っている様子。
悪女りくが時政を謀略の道に誘う。
そして今回のメインの頼家とせつ(山谷花純)。
せつは世継ぎ問題など関係なく、頼家と向き合いたいと言う。
これに心を動かされる頼家。
おそらく頼家はせつを自分を籠絡させる比企側の人間と考えていたのだろう。
だが、せつは家とは関係ないひとりの人間として頼家にぶつかって来た。
ひとりの人間として夫と向き合う比奈、せつ、実衣。
心通わせる夫婦。
人の幸せとはこういう所にあるのだと思う。
おそらく権力には幸せはない。
現に頼家はつらそうだ。
頼朝(大泉洋)も孤独だった。
そして、せつの存在は頼家を変えた。
「わしは弱い。信じてくれる者を頼りにしたい」
自分の弱さを認めた頼家。
ひとりで生きるのではなく、信頼し心を通わせた者と歩みたいと考えるようになった。
頼家にとっての信頼し心を通わせる者。
それは頼時(坂口健太郎)もそうだった。
だが、頼家は頼時を泰時に改名させ、「お前はうるさい」と遠ざけた。
人には苦言を呈してくれる存在が必要なんですよね。
そうしないと傲慢になってしまう。
それが権力者なら「裸の王様」になってしまう。
そして今回のギャグパート。
泰時と初音(福地桃子)の恋に義時はアドバイスする。
「おなごが悪口を言ったり拒んだりするのは寂しいからだ」笑
「おなごはキノコが好きだ」笑
義時、恋愛に関してはまったく進歩していないっ!
これで鎌倉における北条と比企の権力闘争が本格化した。
目下の焦点は、ポスト頼家である。
頼家(金子大地)、まだ若くて現役なんだけどなあ。
権力闘争とはこういうものなのか……。
その間を取り持つために奮闘する義時(小栗旬)。
しかし、ひとりの力ではいかんともし難く……。
…………………………
今回は夫婦の物語でもあった。
義時と比奈(堀田真由)。
比奈は比企の娘だが、北条と比企の関係が壊れても義時についていくと言う。
全成(新納慎也)と実衣(宮澤エマ)。
実衣は全成が鎌倉殿になることを望んでいるが、本気でそうなるとは考えていない。
夫が鎌倉殿の器でないことをとっくに見定めている。
ダメな夫に実衣は「仕方ないわねえ」と心を寄せるが、次回……。
時政(坂東彌十郎)とりく(宮沢りえ)。
この夫婦は上のふたつのほのぼの夫婦とは違っている様子。
悪女りくが時政を謀略の道に誘う。
そして今回のメインの頼家とせつ(山谷花純)。
せつは世継ぎ問題など関係なく、頼家と向き合いたいと言う。
これに心を動かされる頼家。
おそらく頼家はせつを自分を籠絡させる比企側の人間と考えていたのだろう。
だが、せつは家とは関係ないひとりの人間として頼家にぶつかって来た。
ひとりの人間として夫と向き合う比奈、せつ、実衣。
心通わせる夫婦。
人の幸せとはこういう所にあるのだと思う。
おそらく権力には幸せはない。
現に頼家はつらそうだ。
頼朝(大泉洋)も孤独だった。
そして、せつの存在は頼家を変えた。
「わしは弱い。信じてくれる者を頼りにしたい」
自分の弱さを認めた頼家。
ひとりで生きるのではなく、信頼し心を通わせた者と歩みたいと考えるようになった。
頼家にとっての信頼し心を通わせる者。
それは頼時(坂口健太郎)もそうだった。
だが、頼家は頼時を泰時に改名させ、「お前はうるさい」と遠ざけた。
人には苦言を呈してくれる存在が必要なんですよね。
そうしないと傲慢になってしまう。
それが権力者なら「裸の王様」になってしまう。
そして今回のギャグパート。
泰時と初音(福地桃子)の恋に義時はアドバイスする。
「おなごが悪口を言ったり拒んだりするのは寂しいからだ」笑
「おなごはキノコが好きだ」笑
義時、恋愛に関してはまったく進歩していないっ!
いつもありがとうございます。
悪女りく。
でも、比企能員ではなく頼家を呪詛のターゲットにした所は浅知恵ですよね。
おっしゃるとおり発覚したら北条が大変なことになる。
その想像力がないんですよね。
全成のくだり、比企能員のくだり。
そういう流れになるんですね。
僕の基本テキストの永井路子さんの『炎環』はふたつのくだりがあまり詳しく書かれていないんです。
三谷幸喜版の鎌倉は実に論理的でわかりやすい。
>泰時が運命に守られている
>父のもとで行動できる
泰時は父親の行動や政治判断を見て何を学ぶんでしょうね。
泰時の物語が見えて来たような気がしました。
サバイバル・ゲーム「第2幕」の大枠が見えてきました。
「諸悪の根源」はりくですね。
りく・時政夫妻は比企能員ではなく何と頼家を呪詛のターゲットにしました。
今回折角全成が思いとどまりましたが、証拠隠滅をし損なったために頼家を否応なしに比企陣営側に押しやる結果となるでしょう。
つまり、「北条陣営謀反」という口実を比企陣営に与えてしまうことになります。
頼家・比企陣営は、全成を血祭りに北条陣営殲滅に動くでしょう。
北条陣営はやむなく自衛のために頼家ごと比企陣営を倒すことになるのでしょう。
こうして、義時・比奈、全成・実衣の「ほのぼの夫婦」、さらには頼家・せつまで含めた「心通わせる夫婦」の幸せは一挙に押し流されてしまうことになります。
りくがもたらす災いは、その後の父子対立による時政追放(「牧の方事件」)にまで尾を引くことになります。
こんな時になっても「ギャグパート」があるのはさすが三谷氏。
初音に突き返されたキノコの山は視覚的にも可笑しかったと思います。
今回、頼家からも遠ざけられた泰時くんは一見「散々」でした。
しかし、先の歴史を知る目には、泰時が運命に守られていると映ります。
今後も頼家の側にいたらどのような災難に巻き込まれるのか分からないところ、ずっと信頼できる(ただし恋愛への対処法を除いては・笑)父のもとで行動できるわけですから。