平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

青天を衝け 第24回「パリの御一新」~キャピタル・ソシアル! 俺が探し求めて来たのはこれだ!

2021年08月17日 | 大河ドラマ・時代劇
「小さなお金が集まって大きな資本になる。
 ひとりひとりの力で皆が幸せになって、世の中を変えることができる。
 おかしい! 俺が探し求めて来たものはこれだ!」

『キャピタル・ソシアル』にすっかり魅了された篤太夫(吉沢亮)。
 自分の投資したお金がフランスの鉄道になり、利子・配当という形で返って来る。
 確かに画期的な仕組みだ。
「トレ・ビアン」な術だ。
 素朴な資本主義と言ってもいい。
 ただ、これの度が過ぎて、資本家がより多くの利益を得ようと思うようになると……。
 渋沢栄一の物語は「近代経済史」の物語でもある。
 堺屋太一さんの本に拠ると、栄一と三菱の岩崎弥太郎の経済思想は違うみたいなんだけど、そのあたりは描かれるのだろうか?
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 篤太夫の変貌が著しい。

・藍玉を売って儲ける→尊皇攘夷→一橋家のために→徳川家のために→キャピタルソシアル。

 こんなに変ってしまったら、千代(橋本愛)も戸惑うだろうなあ。
 この間、一回しか会っていないわけだし。
 洋装の篤太夫を見て「浅ましいお姿」と怒るのも面白い。
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 パリの視点で、御一新を描いたのも面白い。

・大政奉還→鳥羽伏見→大坂から逃げる慶喜(草彅剛)→慶喜の蟄居→会津の戦い・彰義隊の戦い

 これらを伝聞で聞いて、ヤキモキする篤太夫。
 ドラマとしては、次回ボロボロになった慶喜を見て、悲惨で過酷な現実を知るという仕掛けだろう。
 直接描くより間接表現の方が伝わることもある。
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 人と人の交流もよかった。
 篤太夫は西洋の新しい経済の仕組みを教えてくれたフランス人と心を通わせた。
 下宿先の家族とも。
 民部公子は「プリンス・アキタケ」として敬意を払われている。
 別れの際には「インモルテル(不滅)の花束。
 フランス人とのつき合いは、利害関係だけではなかったようだ。
 人間同士としてつき合っている。

 民部公子を迎えに来た水戸藩士とも。
 篤太夫と水戸藩士は反目し合っていたのに、
 同じ悲しみ、悔しさを共有することで心を通じ合わせたんですね。
「気色悪い。抱きつくな」と拒絶しながらも、泣きそうな顔の水戸藩士。
 ここもなかなかドラマチック。
 

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