平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

いだてん 第22回「ヴィーナスの誕生」~村田富江、女子スポーツ界のアイドルに! そして靴下を脱ぎ、闘う女性になる!

2019年06月10日 | 大河ドラマ・時代劇
 女性の解放である。

 きっかけは、四三(中村勘九郎)に頼まれて槍を投げたことだった。
 投げてみると、楽しくてワクワクする。
 いつしか、四三は村田富江(黒島結菜)たちの〝パパ〟に!(笑)

 動機は、西洋人のようなスタイルになることだった。
 そのために必要なのはシャンな脚。
 きれいな脚になるために走ることを始める。

 きれい、可愛いを追求する少女たち。
 それは現在も昔も変わらない。
〝槍を投げる〟〝走る〟は人間の原初的な行為でもある。

 外観からシャンになることも重要だ。
 村田・梶原流テニスウェア。
 これが話題となって富江と梶原(北香那)は〝運動界のアイドル〟に!
 新聞の取材も受け、喫茶店でお茶を飲んでいれば男子が注目する。
 世間は富江たちを〝清々しい〟と評した。

 負ける悔しさも知った。
 岡山高等女子の人見絹江(菅原小春)にテニスの試合で惨敗。
 圧倒的な体格差とパワー。
 やはり世界と闘うには強健な肉体が必要なんだね。

 勝つ楽しさも知った。
 富江は女子陸上大会で、50m、100m、50mの障害で優勝。日本記録も出した。
 勝つためには、人前で靴下を脱ぐことも、いとわない。

 この女子が〝人前で靴下を脱ぐ行為〟。
 当時は衝撃的で破廉恥な行為であったようだが、これが富江が解放されたことの象徴でもある。
 ワクワクして、きれいや可愛いを追求して、周囲から注目され、負ける悔しさや勝つ楽しさを知ってしまった富江はもはや昔の自分に戻れない。
 枠にはめようとする父親や世間と闘おうとする。

 すごい作劇ですね。
 OPなどを除いた正味40分の尺の中で、これだけの内容が詰め込まれている。
 その根幹には〝解放されていく少女たち〟が描かれているから、単なる情報の羅列ではない。
 加速度的に展開していく物語は、サゲも向かって物語を積み重ねていく落語のよう。
 同時に、解放されていく富江たちとは対照的なシマ(杉咲花)の姿も描かれる。
 シマはすこし早く生まれてしまった女性なのだ。

 肉体だけでなく、心が熱く躍動している女性は美しい。
 富江たちの心の躍動が物語の躍動と相まって、イキイキとした物語になっている。


※追記
 視聴率6.7%で大河史上最低らしいんだけど、竹早編になって俄然、面白くなってきたと思うよ。

 こんなふうに思っている人はネットにはたくさんいて、たとえば達増拓也岩手県知事。
 ツイッターで
「ツイッターには絶賛、激賞があふれ、この第22回が今までで最高の神回だというツイートも多い一方で、大河ドラマ視聴率の最低更新というニュース。
 新しい視点や新しい趣向で、人や社会の真実を浮き彫りにする #いだてん。
 まさに、変革は常に少数者から始まる、ということかもしれません」

 そのとおり。
〝新しい視点や新しい趣向で、人や社会の真実を浮き彫りにする〟
〝変革は常に少数者から始まる、ということかもしれません〟
 という言葉が一番的確だ。
『宇宙戦艦ヤマト』も『ルパン3世』も『ガンダム』も皆、低視聴率から始まった。
 これらを濃いマニアが支持して一般に波及する。
『いだてん』はそういう作品だと思う。

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山里亮太さんと蒼井優さんの結婚記者会見~舞台劇を見ているような感じだった! 演出・脚本・主演は山里亮太。ヒロインは蒼井優

2019年06月08日 | 監督・俳優・歌手・芸人
 山里亮太さん、蒼井優さん、ご結婚おめでとうございます。

 結婚記者会見。
 笑いあり、涙あり、愛情ありで、ある意味、『心温まる舞台劇』を見たような感じだった。
 単なる結婚報告会ではなく、劇場で『結婚記者会見』というタイトルの芝居を見ているような感じ。
 演出・脚本・主演は山里亮太。
 ヒロインは蒼井優。

 たとえば、こんなエピソード、舞台の台本であってもおかしくない。
 山里さんが優さんのご両親に結婚のお願いに行った時、お父さんからこんな寸劇をやってほしいと言われたらしい。

父 「どこの馬の骨かわからないヤツに娘はやれん!」
山里「一生かけて、娘さんを幸せにしますから」
父 「手塩にかけた娘を貴様などにやるわけにはいかないんだ」
   父、山里に殴りかかる。
   母、止める。
優 「お父さん、わたし、幸せになります!」

 かなり面白いお父さんですね。
 このやりとりをやるのが永年の夢だったらしい(笑)
 同時に演劇的でもある。

 蒼井優さんの素顔はこんな感じだったらしい。
・飲み会で、タクシーを使わず終電で帰る。
・結婚指輪は要らない。そのお金で、どこかに行って思い出を共有する方がいい。
・初料理はグリーンカレー。

 何という素敵な女性!
 金銭感覚もしっかりしているし、料理も上手。
 でも、記者会見でも話題になった『魔性の女』が垣間見えたエピソードもあった。

 山里さんの家から蒼井優さんが帰る時、山里さんは合い鍵を渡したらしい。
「深い意味はないんですけど、僕の家の合い鍵持っていきませんか」
「別に深い意味でもいいんですよ」

 こんなこと言われたら、オトコは完全に舞い上がってしまうだろうーーーっ!
 実際、山里さんはこの言葉で結婚を決めたらしい。

 というわけで、あの記者会見、実に見事でしたね。
 芸人・山里亮太としては腕の見せ所。
 記者の質問を受けとめて、すべてギャグで落とす。
 女優・蒼井優としては、演技ではない素直な笑顔、恥じらい。

 この記者会見をやったことで、山ちゃん、芸人としてはステージがひとつ上に行ったんじゃないのかな?
 今までの『ブサイク&鬱屈ネタ』に加えて『結婚&ハッピーネタ』が山ちゃんの武器に。
 今回の記者会見のことは芸人のお手本の記者会見として記憶されただろうし。
 アンジャッシュの渡部さんの『佐々木希さん』+『美味しいお店』のように、武器をいくつももった芸人さんは強い。

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小川彩佳さんのニュース23が始まった!~特集は「ネトウヨ」「分断」「孫正義天才育成財団」「AI」。かなり骨太ですね

2019年06月05日 | バラエティ・報道
 小川彩佳さんの『NEWS23』(TBS)が始まった。
 初日の月曜日(6/3)は緊張されている感じだったけど、昨日(6/4)は笑顔も見られてよかった!

 特集がいい。
 月曜日のテーマは『分断の言葉』
 火曜日のテーマは『AI時代の天才』
 ………………

『分断の言葉』は、
・ネット上でリベラルと保守がぶつかり合い、罵り合い、中間の意見がなくなっている。
・自分のアイデンティティを確認するために相手を攻撃する。
・極端な意見を言うとイイネ! をもらえる。
・イイネ!=自分がどう見られているのか確認する装置ができてしまった。
・大きなものにつくと安心する。
 といった内容。

 ネット世界の現状を客観的に捉えていて、僕もいろいろ考えさせられる。耳が痛い。
 ネトウヨは「狂人化した反日売国奴」「ネトウヨなるゴミクズ」という言葉に反応して発狂しているようだけど、この特集、左派の言論に対しても批判しているからね。
 ………………

『AI時代の天才』では孫正義氏が主催している『孫正義天才育成財団』を紹介していた。
 この財団に集められたさまざまな天才たち。
 AIの天才はまだ10代だが、スーパーコンピュータにアクセスして地震予測のAIを作っている。
 すごいな。
 世の中には、こういった天才がいるんだね。
 孫氏は彼らに場所と資金と留学の機会を無償で与えるという。

 こんな『天才育成財団』を設立した孫氏の目的は──
「ひとりの天才が人類を救うかもしれないから」
 わかるわ~。
 人類を進化させてきたのは、こうした一握りの天才たち。
 ピタゴラス、ダ・ヴインチ、ニュートン、アインシュタインetc
 何を以て『進化』とするかは別の問題だが、少なくとも天才たちが人類を新しい地平に導いてきたことは確か。
 ここに目をつけた孫正義氏はやはりすごい。
 政府にはこういう発想がないんだよなあ。
「もんじゅ」「クールジャパン」「加計学園」「下町ボブスレー」
 利権、しがらみ、人間関係、前例主義などに縛られて、つまらないことしかしない。
 10人くらいの天才に投入する予算なんてたいしたことないのに、「もんじゅ」とか大規模予算が大好きで、これを推進する。
 先日、白血病の治療にチューブ糊が有効であるという研究が発表されたけど、人類を救う発見・発明ってこういうことなんじゃないのかな。
 アメリカの戦闘機を6兆円もかけて買うくらいなら、その何割かを天才たちに投資した方が、よほど人類や日本経済のためになる。

 というわけで始まりました、小川彩佳さんの『NEWS23』。
 内容としてはかなり骨太ですね。
 わかりやすい報道番組に方針展開した『報ステ』とは大違い。
 視聴率は獲れないかもしれないけど、内容は僕にとってかなり刺激的で、いろいろ考えさせられる。
 キャスターの小川さん自身が現場に出て取材されていたけど、彼女のやりたかったことってこういうことだったんだろうな。

 さて今日はどんな特集が組まれるか。

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いだてん 第21回 「櫻の園」~学園大河ドラマの登場! 少女たちは槍を投げて解放される! 大正の雰囲気を見事に描いた佳作!

2019年06月03日 | 大河ドラマ・時代劇
 学園大河ドラマです!
 面白かった! 僕は好き!

 しかも普通の学園ドラマではない。
 大正学園ドラマなのだ!
 だから、「あぶさん」「バウ」「田紳」「スコドン」「シャンナイ」
 昔から若い女の子はこういうギャル語を使ってたんだ。
 現在で言えば、「マジ卍」「スコ」「かまちょ」みたいな感じ?

 そして!
 村田富江役で黒島結菜ちゃんが出ているではないですかーーーっ!
 僕は黒島結菜推し!
 エモい! エモいぜーーーっ! あげぽよ~!←使い方、合ってる?
 黒島結菜と言えば、ドジ娘役が多いけど、今回はしっかり者の教室のリーダー的存在か。
 そう言えば、同じ宮藤官九郎脚本の『ごめんね青春』でもクラス委員長をやってたな。
 で、これに出演してるってことは『アシガール2』の放送は当分先ってことかね?

 あと、今作では前畑秀子役で上白石萌歌さんが出るらしいけど、綾瀬はるかさんとの共演で『義母と娘のブルース』の再現ではないですか!
 前畑秀子役ってことは萌歌さん『3年A組』に続いて水泳選手をやるのか。
 シマは杉咲花さんが演じているし、今作、旬の女優さんを使ってるよな。
 ……………

 今回のテーマは『感激と解放』ですかね?
 富江たちは当時のガチガチの常識に縛られていた。
『女性は結婚して、家に入り、子供を産むもの』
『学校に通うのは良縁を得るための手段』
『女性は慎ましく、おしとやかであれ』
 だが、四三(中村勘九郎)に勧められて槍を投げてみると、とても楽しい!
 上手く出来ると嬉しいし、皆から拍手と喚声をもらえる。
 競い合い、今度はもっと遠くに投げようとする。
 富江たちが常識の殻を破って解放された瞬間だ。
 適度に穏やかな日常からワクワクする日常へ。

「くそったれ~!」というのも今回のテーマで、
 ドイツの女性は戦争で夫を奪われ、敗戦国でアントワープオリンピックにドイツが出場できなくて「くそったれ~!」
 水泳では日本の古式泳法がオリンピックで通用しなくて「ちっくしょう!」
 美川(勝地涼)は小梅(橋本愛)にフラれて(何かありそうだけど)、「こんちきしょう!」←今回も美川は孝蔵(森山未來)に覚えてもらっていなかった(笑)
 富江も槍を投げて「くそったれ~!」
 これらの言葉は、殻を破る解放の言葉なんですよね。
 今までの自分を否定されて、「くそったれ~!」と奮起する。

 そしてラストはシマの結婚。
 夫は女性の意思と自立を尊重する人で、前半の富江たちの解放のテーマに繋がる。
 上手いですね~、この作劇。

 時代は大正。
 大正デモクラシーで、人々が解放された時代だから、こういう明るい描写になる。
 大正の雰囲気がよく出ていると思います。
 でも、関東大震災で浅草・凌雲閣が崩れて、時代は昭和の軍国主義の暗い時代へ。
 これぞ、明治~大正~昭和を描いた大河ドラマです。
 こういうふうに時代を描ける宮藤官九郎さんって、やはりただ者ではない。

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幕末の闘い、ふたたび!~徳川宗家19代目+れいわ新選組(野党) VS 長州(安倍)の闘いが始まった! れいわ新選組では蓮池透さんが立候補!

2019年06月01日 | 事件・出来事
 山本太郎さんの政党・れいわ新選組から元拉致被害者家族会の蓮池透さんが立候補するらしい。
 アベシンゾーはまずいと思っているだろう。
 なぜなら安倍は今まで拉致問題とそのご家族を利用して人気取りをして来たからだ。
 蓮池透さんはそんな安倍の欺瞞が嫌いで、家族会から袂を分かった方。
 実際、蓮池さんは安倍から現金20万円を渡されたと話しているし、安倍はこの7年間拉致問題でまったく結果を出していない。
 安倍のインチキがさまざまな形で明らかになるかもしれない。

 蓮池さんは元東京電力の社員で、脱原発を主張されている方でもある。
 原発が経産省や電力会社などの『原子力村の利権』であることを熟知されているし、日本の原発輸出が悉く失敗したことが示すように、廃炉や十分な安全対策などの費用などを入れれば『高コスト』であることも知っている。
 安倍にとっては、一番触れられたくないテーマだろう。

 山本太郎さん、急所を突くのが上手いね。
 その他にも、れいわ新選組は、
・消費税廃止
・大規模な財政出動
・奨学金徳政令=奨学金返済で苦労している現社会人の奨学金チャラ
 などを公約にしている。
 財源については山本さんに詳細を聞いてみたいが、少なくともブレーキを踏んではないよね。
 今の安倍の政策は異次元の金融緩和や財政出動でアクセルを吹かしているが、同時に消費税、物価UPなどでブレーキを踏んでいる。
 規制緩和をしたのはいいが、緩和したのは加計学園みたいなバカ大学。
 これでは景気が良くなるわけがない。
 ………………

 立憲民主党は、徳川宗家19代目・徳川家広氏を立候補に立てるらしい。

 さあ、面白くなって来ましたよ。

 安倍と言えば、山口県が地元で『長州』
 対するは──
『徳川』+『新選組』

 幕末の闘いがふたたび再現される。
 これに小沢一郎が動いて、『奥羽列藩同盟』とかが作られないかな。
 アメリカとの貿易密約で、おそらく日本の農業はかなりの打撃を受けると思うし、前回の衆議院選挙で東北は野党が勝った土地だし。

 僕はこういうワイドショー的な切り口って大事だと思うんです。
 真面目に政策を説いても大衆は耳を傾けてくれない。
 何か面白そうだと思って、初めて話を聴いてくれる。
 山本太郎さんも『れいわ新選組』と名づけた時点で、これを意識しているのだろう。

 山本太郎さんは大衆を熟知している。
 これからも話題になる候補者=新選組隊員を立ててくるだろう。

『れいわ新選組』は台風の目になるか。
 いい加減、永田町のおっさん政治にはうんざりで、新鮮さを感じないんだよな。
 だから、令和新選組に期待。
 立憲民主党も『まっとうな政治』『お互い様の社会』っていうコピーを捨てて、新しいメッセージを出さないと負けるよ。

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