フォンテーヌの家  わたしのつぶやき

横浜市南区で趣味の会[フォンテーヌの家」 

沢木耕太郎著「無名」・・・父親の最期と家族全員の愛情・・・

2007-09-12 23:31:50 | 読書会
9月12日、雨のち曇り。涼しい一日でした。

大雨注意報が出るほど、朝から雨脚が強かったので、
10時からの読書会が心配でした。
わたしの家でするのですから、わたしは良いのですが皆さんは歩きですから。

でも9時頃には大分小降りになっていたのです。
メンバー全員揃いました。
顔を合わせるとしばらく先日の暑気払いの話で華が咲きました。

当日の持ち寄り料理のレシピーが送られてきていましたので、
プリントアウトして欲しい方にお渡ししました。

一品持ち寄りパーティーは有意義でしたね。
いろいろなお料理を戴けて、作り方まで教えて頂けて。
次回が楽しみです。


今月は沢木耕太郎著「無名」を読みました。
著者の家族全員がお互いを思いやる優しさにまず驚きました。
姉や妹、そして著者が交代で母親を助けながら父親を看病、介護します。
お互いがお互いを労りながらの、チームワークの良さに感激していました。

父親は息子(沢木耕太郎)の大学受験の折、黙って禁煙をしていたのです。
第2志望校でしたが、合格を知らされると父親がたばこを吸います。
久しぶりに見る光景だと気が付き、初めて父親の禁煙を知らされます。

全編に無言の愛情がみなぎっています。
レベルの高い、尊敬したい愛の絆を感じさせてくれました。
心底息子を思う父、そして父を思う息子、言葉が無くても通じる愛なのでしょうね。

父親の最期を家族で見守ることが出来ましたのは、病院の配慮もあったのです。
院長自ら、退院を許可しサポートしているのです。

この作品は介護保険が出来る前のことです。
その頃でしたから、家族で看病する、介護すると言うことになったのではないかと言う意見もありました。

介護保険が家族の絆を断つ要因にしたくないですね、それでは寂しすぎますよね。
コメント
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