第十七番下毛野出流(しもつけいずる)(現在も第17番は出流山満願寺(出流観音))
下野國都賀郡出流山満願寺千手院、巡礼堂の本尊は千手千眼の聖像にして、弘法大師一夜の彫刻也。奥之院岩洞之靈像は自然石の十一面背向の立像也。
人王五十代桓武帝の御宇、勝道上人の開基なり。上人二荒山中禅寺に在して、湖水の舩禅定を剏玉ふに、山上の神靈出て是を導き、又大なる錫杖を與て曰く、是より南の方に大悲 . . . 本文を読む
復次に意識というは即ち此れ相續識なり。諸の凡夫は取著 轉た深きによって我・我所を計し種種に妄執し事に随って攀縁し、六塵を分別す。名ずけて意識となす。亦た分離識と名ずく。又た復た説いて分別事識と名ずく。此の識は見愛煩惱によって増長する義の故に。無明熏習によって起すところの識は、凡夫の能く知るところに非ず。亦た二乘の智慧の覺するところに非ず。謂く菩薩に依るに初の正信より發心觀察し、若し法身を證すれば少 . . . 本文を読む