又諸佛の法には因もあり縁もあれば、因縁を具足すれば乃ち成辦することを得る。木中の火性は是れ火の正因となるも若し人知ることなくして方便を假らざれば能く自ら燒木することこの処あることなきがごとし。衆生亦た爾り。正因の熏習の力ありと雖も、若し諸佛菩薩善知識等に値遇しこれを縁とせざれば能く自ら煩惱を断じて入涅槃することは則ち是の処りあることなし。若し、外縁の力ありと雖もしかも内の淨法に未だ熏習力あらざれば . . . 本文を読む
第廿六番常州清瀧(現在も第26番は南明山清瀧寺)
干立國(ひたちのくに)筑波郡小野村南明山清瀧寺は筑波権現降遊の砌、行基大士艸創の地也。本尊正観世音菩薩は御長丈六(5m)、同じく開山大士の彫造。今の堂地中興の事は、花山法皇御叡慮也。清瀧寺の北背に筑波根に續く山あり。土俗是を小野山と称す。山の高さ一里半余り、東西は長く南北は狭し。是の故に又布引山と云。當初筑波二柱神諸神を率いて此の . . . 本文を読む