復次に眞如とは、言説により分別すれば二種の義あり。云何が二となすや。一は如實空、能く究竟して實を顯すが故に。二は如實不空、自體ありて無漏の性功徳を具足するを以ての故に(また次に真如を言葉を借りて表現し分別すれば二種あり。一は如實空、すべては縁によっていて実体は空であるという真実をあらわすが故に。二は如實不空、心の真実は煩悩に汚されてない仏の徳相が備わっているから)。言うところの空とは。本よりこのか . . . 本文を読む
坂東三十三観音霊場記巻の二
第四番相模國鎌倉長谷寺(現在も第4番は海光山長谷寺(長谷観音))
相州鎌倉郡海光山長谷寺は皇統四十五世聖武帝の勅願にして本願徳道上人の艸創杏里。本尊十一面観自在の像は大和の泊瀬の尊像と同作にして天平年中海中より出現也。(殿堂坊舎中興の事歴は文治年中右大将家御再営。正治二年庚申(1200年)の春長谷寺の三字の御額を賜ふ。文永九年(1272年)の秋、惟康 . . . 本文を読む
占察善惡業報經(全巻書き下し)
1,はじめに
占察善惡業報經は六世紀に造られた偽経とされます。しかしなかなか面白いお経で真正面から占いの方法を説いています。もっともっそれは大乗を求める為という口実をつけてはいますが。巻上ではお地蔵様の信仰を説き、下巻では占いの方法を説いています。これを概説しておくと、占いの方法は木輪相といい、木を小指ほどに刻み両端を尖らせ、これを投げて行者の過去の業を占うとい . . . 本文を読む