理論物理学者の米沢富美子氏が逝去されました。以前女史の講演を聞いたことがありますが「(現象界では)分かっていないことがほとんど100%。わかっていると思っていることはほとんどないに等しい」という趣旨の発言をされていました。逆に言うと「すべてわかっている」などどいう人は偽物だということだと言いたいのだとその時思いました。考えると「人生」も「信仰の道」も同じと思いました。最先端の物理学者が「全てわからないことだらけ」と言っているのですから、まして物理よりはるかに奥の深い人生や信仰の道も「分からなことが殆どすべてと分かる」ことが本物への道であるのかもしれません。世の不条理を嘆いて未熟な身で「天道是か非か」などと思うのは僭越というものかもしれません。
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