地蔵菩薩三国霊験記 14/14巻の5/8
五、誠心院 寺町三條下る和泉式部町
花岳山東北寺誠心院小御堂(京都市中京区にある真言宗泉涌寺派の寺院。山号は華嶽山。本尊は阿弥陀如来。和泉式部ゆかりの寺院で、通称「和泉式部寺」)の地蔵尊は弘法大師の刻彫し玉へるなり。橘朝臣道貞へ和泉式部縁合せの本尊あんるによりて世に玉結の地蔵と号し奉るものなり。凢そ此の尊を信じ奉らば十種の福を得。其の中に衆人愛敬の一を成ぜば、設欲求男の女人は徳智の男を得。設欲求女の夫は端正有相の婦を得て閨門和楽ひとへに此の本尊を祈り玉ふべし。委悉に縁起を尋ぬべし。