福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

仁王護國般若波羅蜜多經・・9

2022-03-09 | 諸経

仁王護國般若波羅蜜多經 囑累品第八(流通させる功徳を説く
佛、波斯匿王に告げたまはく、「今汝らを誡む。吾滅度の後、正法滅せんと欲す。後の五十年、後の五百年、後の五千年、佛法僧なし。此の經三寶を諸國王に付して建立守護せしむ。我が四部の諸弟子等、受持讀誦し其の義理を解し、廣く衆生の為に宣説法要し、其をして修習し生死を出離せしめん。
大王よ、後の五濁世の一切の國王王子大臣は自ら高
貴を恃んで吾教を破滅し、明に制法を作り、我が弟子の比丘比丘尼を制して出家し正道を修行するをゆるさず。亦復た佛塔像を造ることをゆるさず。白衣が高座し比丘が地に立ち兵奴の法と等しくて異ることなし。當に知べし、爾時、法滅っせんこと久しからず。
大王よ、國を破る因縁は皆な汝が自作なり。己が威力を恃み、四部の衆を制し、修福を聴さず。諸の惡比丘別請の法を受け、知識の比丘共に一心となり、互相親善齋會して求福す。是れ外道の法なり。すべて我が教に非ず。百姓疾疫し無量の苦難あり。當に知べし、爾時國土は破滅せん。大王よ、法末世の時、國王大臣四部の弟子、各非法を作し横に佛教のために諸過咎をなし非法非律なり。比丘を繋縛し彼の獄囚の如し。當に知べし、爾時、法滅せんこと久しからじ。大王よ、我滅度の後、四部の弟子・一切國王・王子・百官、乃ち是れ任持して三寶を護る者、而るに自ら破滅せば師子身中の虫の自ら師子の肉を食ふがごとし。外道にあらざる也。我法を壊する者は大過咎を得る。正法衰薄して民無正行なく、諸惡漸増し、其壽日に減じ、復た孝子なく六親不和。天龍祐けず、惡鬼惡龍は日に來りて侵害す。災怪相繼ぎて禍をなすこと縱横。當に地獄傍
生餓鬼に堕すべし。若し人となることを得るとも貧窮下賤にして諸根不具。影の形に隨うが如く、響の聲に応ずるが如く、人の夜書して火は滅し字は存するが如し。法を毀る果報も亦復た是の如し。大王よ、未來世中に一切國王・王子・大臣、我弟子とともに横に記籍を立て、官典主を設け、大小の僧統、非理に役使す。當に知るべし、爾時佛法は久しからじ。大王よ、未來世中の一切國王・四部の弟子は、當に十方一切諸佛の常に所行の道に依って建立流通すべし。而るに惡比丘
は名利を求めんがために我法に依らず。國王前に於いて自ら過患を説き、破法の縁を作す。其王は別たず此語を信受し、横に制法を立て佛戒に依らず。當に知るべし爾時法滅っせんこと久しからじ。大王よ、未來世中の國王大臣四部の弟子、自ら破法破國の因縁を作し、身自ら之を受く。佛法の咎に非ず。天龍捨去し五濁轉た増す。若し具に説かば劫を窮むとも不盡なり。
爾時十六大國王は、未來如是の諸誡をときたまうを聞き、悲啼號泣の聲は三千を動かし、天地昏闇光明不現。時に諸王等は各各至心に佛語を受持し、四部の出家學道を制せず。當に佛の教の如くすべし。
爾時恒河沙等無量大衆皆共歎じて言く「その
時にあたりて世間空虚にして是れ無佛世なり」。
爾時波斯匿王白佛言「世尊よ、當に此經を何が名くべきや。我等云何が奉持すべきや」。佛告大王「此經は名て仁王護國般若波羅蜜多となす。亦は名けて甘露法藥となすことを得る。若し服し行ずることあらば能く諸疾を癒す。大王よ、般若波羅蜜多所有の功徳は、猶虚空のごとく不可測量なり。若し受持讀誦の者は
獲る所の功徳は能く仁王及諸衆生を護国すること猶し垣牆のごとく、亦た城壁の如し。是故に汝等、應當に受持すべし」。
佛是の經を説き已りて、彌勒師子吼等の無量菩薩摩訶
薩舍利弗須菩提等の無量の聲聞、欲界色界の無量の天人、比丘比丘尼優婆塞優婆夷阿脩羅等の一切大衆、佛の所説を聞きて皆大歡喜し信受し奉行しき。
仁王護國般若波羅蜜多經卷下



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