福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

Q,亡者は葬式や法事で成仏しているのですか?

2011-08-28 | Q&A
Q,亡者は葬式や法事で成仏しているのですか?

A,結論は成仏している時もあるし、していない時もあるということです。偏に導師や会葬者のレベルによるということです。

葬儀や法要は導師や会葬のひとたちが醸し出す法味を壇上におむかえしている仏様(真言宗の葬儀ではお不動様)におそなえして仏様(お不動様や十三佛様)に亡者を導ていただくという構造になっています。真言宗では臨終大事,破地獄の印明 ,五鈷杵授与,金剛界胎蔵秘印明,大師御引導の大事 ,開眼の印明 ,授血脈,六大の印明などが導師により修法されます。このとき導師も含め、会葬者達の心のレベルが低いと法味は出ず、亡者が生前の深い迷いをはなれ己自心の心をひらき法界宮に源帰することは難しいと思います。

また是に関連していえば、亡者をどこに導くのかを明確に言ってあげないと遺族も不安だと思います。しかし最近では壇上に導いていただく仏様すら祀らず故人の写真だけというケースも多くなっています。これでは故人を導いてくださる仏様がいないことになります。営利本位の葬儀社とそれを見てみぬふりの導師双方の深い責任があります。またいままで故人をどこに導こうとしているのかを遺族につげている導師も見た事はありません。

私は葬儀は近しい方のみにしかしていませんが、葬儀ではかならず修法の意味を告げ、読経ではプリントを配り、心経やお大師様のお言葉、諸真言等を会葬者と一緒に唱え会葬者のレベルを上げることとしています。また終わった時は遺族に向き直って法話をし、そのとき「壇上にお不動様をおむかえして故人を大日如来の密厳浄土にむかって導いていただくようお願いしました」と告げることしています。私の経験では供養に満足した故人は必ず近親者に夢や不思議な出来事でしらせてきます。いずれにせよ修法をしているとき、日頃の修行の成果がこういうときにもでてくる気がするものです。
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