実語教(傳、弘法大師作、寺子屋等で使用。「実語教註慈賢(鎌倉時代の天台座主)」「実語教諺解(覚賢慧空)」等より解説)解説・・・1
まず「実語」について、
金剛経にも「如来は是れ真語の者、実語の者なり」とあり。大般若経巻四百五十七にも「実語品」あり。
「教」とは習わしむの心なり。浄源師遺教経の題を注していはく、「教とは傚なり、衆生をして之を習はしむ、といへり」。
・「山高きが故に貴からず、 樹あるを以て貴しとなす 。人肥たるが故に貴からず、 智あるを以て貴しとなす。」(晋の庾凱(ゆき,呉国内史)、呉の子胥(春秋時代の楚人。父と兄が楚の平王に殺されたため呉を助けて楚を破り,楚の平王の墓をあばいてその屍に鞭打った。呉王夫差が越王勾践を会稽山に破ったとき,勾践を殺すよう勧めて退けられ,のち讒言により自殺)、漢の李勢(五胡十六国時代の成漢の後主。東晋より帰義侯に封ぜられて、のち建康で没した。大男であったとされる)後漢の虞延(陳留の東昏の人、大男、牖亭長(陳留の東の属郷)、筋を通し出世せず。母がすてた從女弟を、ミゾから救い出し養ったり囚人を帰宅させりした。)古の堯舜禹湯文武周公孔子、いずれも身の肥えたるにて名あるにあらず、みな智慧の明らかなるに依り仁義礼信の道もあらわれるなり。五常(仁・義・礼・智・信)の次第も仁を先と為し、智を第四にす。仏道には智を肝要とす、元亨釈書の巻三十智通論にあり。荀子に「是を是とし非を非とす、之を智と謂う。」雲峯胡氏(元の教育・文学家)が曰く「智は則ち心の神明、衆理を妙す所以にして万物を宰す者なり」)
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