福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

仏教大原理(釈雲照)より・・その3

2022-09-03 | 法話

十善戒にはそれぞれ止善(注)と行善(注)がある。

注。“止善”について 「大学」には「大学の道は明徳を明らかにするに在り。民を新たにする
に在り。至善に止まるに在り」とありますが、ここで釈雲照師のおっしゃっているのは「悪を止める善」とでもいう意味です。また行善とは「積極的に行う善」とでもいう意味です。


㈠慈悲不殺生戒・・生きとし生けるものを殺さないこと、これが不殺生戒の止善である。行善とは人の危難を救い、病を療し、薬を施与し、鳥獣魚鼈を放生し育成しもって天地一体の仁を達成することをいう。

㈡高行不偸盗戒・・社会人類の財物を強奪窃盗しないのみならず、他人の名誉・権利をも侵害せず、畜生の物に至るまで他の所有に属する者は之を侵さないのみならず、禽獣の巣も損害しない、これを不殺生戒の「止善」という。不殺生戒の「行善」は、貧愚を救い、産業を資け、仏寺を建て、学舎を開き、道路・橋梁等を修築し、禽獣虫魚に餌をやり、放生池をつくり、生きとし生けるものに安穏な生活を得せしめるものを行善という。これらの止善・行善がそろうときは身心爽快になりすべてが順調に運び、天地に俯仰して疚しきことないから楽の極みになる。

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