昭和61年、なんとなく下腹部の右側が重苦しく不快感があるので公立病院で診察を受けました。レントゲン検査の結果、正面からと側面からの写真にかなりの大きさのポリープが映っていました。医師は即入院、手術が必要というので仕事のことを心配しながら入院しました。いよいよ手術という時、肛門からいれた内視鏡の先端がどうしたことか途中で入らなくなりました。苦痛のあまり私は意識を失ってしまいましたので手術は中止になりました。
体調が回復してから再度開腹手術をするということでした。手術の翌日、四国の海岸寺様にお願いしていたお札とお手判が送られてきました。早速お手判を腹に当て、ご真言と「南無大師遍照金剛」を唱えつつ「どうぞ今度レントゲンを取る時には治っていますように」と一心にお願いしました。同室の方々に恥ずかしいので隠れるようにおいのりしたものです。
お祈りを始めて再度一週間、体調も回復してきました。手術に備えて再度レントゲンを撮りました。家族と共に恐る恐る主治医の説明をうけるとなんとポリープはなくなっているというのです。手術はひつようないといわれすぐに退院しました。
退院して静かに平常心にもどってかんがえるとポリープの消えた理由を聞いていませんでした。なにしろそのときは退院できる喜びで夢中になっていたものですから。映っていたポリープが次にはきえている不思議さ。これが霊験でなくてなんでしょう。この世では人知を超えたものがあることを身をもって教えられました。退院した翌々日早速海岸寺様に夫婦でお礼にいきました。
その後お四国、坂東、秩父、小豆島、中国観音、備後西国、神島等お参りしています。私のような者にもお大師様がお蔭をくださるのです。お蔭の不思議さを思い、現代でも起きるお大師様の霊験を信じて深い感謝の日々を送っています。
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