
音楽は大好きだ。
バンドもやっているし、会社の行き返りはずっとiPodで音楽を聴いている。
音楽が無いことは有り得ないし、無いとすれば本を読んで生きるしかない。
でも聴いているのはJAZZか60年代後半から70年代の内外のロック、フュージョンだろう。
最近のものはレンタルするが、気に入ったものは滅多にない。
もはやJポップと呼ばれるジャンルは年齢的に難しいのかもしれない。
青春ではじけちゃう年じゃない。
なぜだか、GO!GO!7188やマキシマムザホルモンなどは気に入って聴いてたりするが、
ぞっこんまでではない。
子供たちは「いきものがかり」などを口ずさんでいるが、たぶん、きっと若い。
僕にとっては最近の洋楽であるOASISやU2やRADIOHEADも聴くが、感動には至らない。
70年代初頭のハードロックを聴いた衝撃には叶わないままだ。
でも音楽雑誌は立ち読みする。
ただし、ジャケ買いなどはもはやできない。
そんな賭けはするわけにはいかない。
その分、子供の本代にするべきなのは明白だ。
本屋で立ち読みして、レンタルで借りるか、Youtubeで見ればいい。
iPodの中身は総入れ替えしたりするが、多くは自前のCDかレンタルか人から借りたものだ。
1月の雑誌でレビューとして目立った1枚にACO/LUCKという聞きなれないミュージシャンが居た。
どの雑誌でも評価が高い。
とどめはドラムマガジンだった。
ドラムは今をときめく柏倉隆史だという。
それは60~70年代を彷彿とさせる質感だと書いている。
感服だ。素晴らしい。とも書いてある。
久しぶりに新譜でも買ってみるかと思ったのだ。
iPodに入れて聞き始めた。
なんだかダラ~っとしているし、アンニュイだ。
当代きってのドラマーの柏倉隆史のドラムもスナッピーがダラーっとしたり、
ビートもダルな感じだ。
ドラムはヴィンテージドラムを使っているのか?
ああ、失敗したなあ。
最近の邦楽のレビューなんてあてにならないな。と後悔した。
でも2800円払っている。
もうすこし我慢して繰り返し聴いてみるか。
半ば忍耐を鍛えるつもりで。
5回ぐらい通して聴いたら、ちょっと見えないものが見えてきた感じもする。
ジャンルはエレクトリカとか「2010年代版クラシカル」なんて書いてある。
最近のジャンルは細かいので覚える気もないのだが、どこを歩いていてもしっくりくる。
10回ぐらい聴くと、もはや無いと困るぐらいだ。
なんだかACOの世界が肌に合ってしまっている。
今風に言えばヘビロテである。
なんだか不思議だ。
ぜんぜんポップじゃないのにイイ。
そうなってくると、柏倉隆史のドラムも、中尾憲太郎のベースも最良となる。
よく考えられたプレイだ。適当な部分なんてない。
ああ、困ったものだ。
まだまだ感動する音楽はあるもんだ。
万人にお勧めするわけじゃないが、大人にとっておきの時間をくれる新作だ。

ACO『LUCK』2012/01/18 発売
全12曲収録
¥2,800(税込) DDCB-12046
レーベル: AWDR/LR2
参加ミュージシャン
中尾憲太郎(ba)、岩谷啓志郎(G)、塚本亮(key, pf, syn)、柏倉隆史(dr)、
辰巳光英(trumpet)、Gideon Juckes(tuba)