俺は、山本爺とお話するのは、一旦、諦めた。
“ まあ、いいや・・・・。
同じ部屋だから、話す機会はいっぱいあるし・・・。
それより、腹が減ったな。
コンビニ弁当食っちゃおう!”
俺は、山本爺の相手をするのを止めてベッドに座り直し、後ろを向いてコンビニ弁当を食べることにした。
さすがに遅い夕食だ。
コンビニ弁当を膝に置いて蓋を取ると、トンカツが五つに切られて千切りキャベツの上に並んでいる。
「 お、トンカツ弁当だ!
ムフフフフ、やったァ~!」
弁当に添付してあるソースをトンカツに掛ける。
“ おおっ、うまそうだ!”
ソースの甘い香りが辺りに流れる。
俺は、お茶を一口飲んでから、割り箸でトンカツを一切れ挟んだ。
“ うん・・・・・・?”
一瞬、間を置いて、俺は殺気を背後に感じ、首を右に回した。
「 わっ!」
そこには山本爺がヨレヨレのパジャマを着て、箸を持って立っていた。
もう、ベッドの近くまで来ている。
パジャマの前が少し肌蹴て肋骨が見えている。
“ うわっ、痩せたゾンビ・・・。
大変だ、近付いて来るぞ!”
俺は動けないので焦った。
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