日々の恐怖 1月3日 別荘地(2)
その直後に、おかしいことにも気づいた。
ライトで駐車場を照らすが車が無い。
そして、雪の上には、車のタイヤ痕も足跡も無い。
俺は、
“ 別荘地に多い、空き巣狙いの泥棒が入ったのか?”
とまず疑ったが、敷地内に足跡も無いので、それもおかしい。
しかも、その灯りは赤っぽかった。
ずっと見ていても動きがないので、非常灯か何かが点いたのだと解釈して家に帰った。
次の日も同じ時間帯に散歩に行った。
いつも通り一番奥の家まで行き、昨日気になっていた謎の光りがあった窓を見てみると何もない。
俺は、
“ やはり非常灯がついていただけか・・・・。”
と結論付け帰路に着いた。
しかし、別の家でまたあの光を目撃することになった。
それは奥から三番目の家で、最初の家からは100mは離れている。
同じような赤い光が窓から見える。
昨日と違う点はその光が動いていたことだ。
カーテンは閉まっているのでカーテン越しに赤い光が移動しているのが見える。
俺は何をしたらいいのか分からなくなった。
“ あれは泥棒か?
だとしたら、怖いが通報しないと・・・。
警察は30分ほどで来るだろうけど・・・。
でも、あまり騒ぎを起こすと、土地の評判が落ちるので慎重にしないといけないし・・。”
童話・恐怖小説・写真絵画MAINページに戻る。
大峰正楓の童話・恐怖小説・写真絵画MAINページ