日々の恐怖 12月18日 エレベーター(1)
約10年程前(日時や登場人物は関係者に迷惑になるといけないので、全て微妙にズラします。)転勤になり、隣にある雪深い地方都市に移った。
そこで職場のパートさんに、数か月前にエレベーター事故で清掃会社のおばさんが亡くなったと聞かされた。
夜、終業後に5階からエレベーターを呼んで階下に降りようとしたら、エレベーターの箱本体が来ていないにも関わらずドアが開き、転落死したとの事だった。
隣の市の自分の会社の事故とはいえ、県が違ったため全く知らなかった。(客商売の為、地方紙とかでは報じたのだろうが、全国版では報道しなかった。)
当時それを聞いた時は、こんな事に興味もなかったので、気にせず毎日23時頃まで仕事をしていた。
会社の人間はみんな21時頃には帰ってしまう為、夜は自分、警備員さん一人、清掃会社の方3~5人という状況が多かった。
当時はサービス残業に対して労基の監視も甘かったので、18時が終業だったのだが、いつも23時頃に5階の事務所にタイムカードをスキャンしに行っていた。
警備の方の迷惑になる為、23時15分には必ず退社するという約束で、警備の方には、会社に長時間勤務している事は内緒にしてもらっていた。
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