新イタリアの誘惑

ヨーロッパ・イタリアを中心とした芸術、風景。時々日本。

階段紀行・日本 東京編㉝ 四谷迎賓館前の休憩所にあるスタイリッシュな金属製階段

2023-05-27 | 階段紀行・日本

 四谷にある迎賓館の正門。

 その手前に、半地下になったスペースがある。中央に噴水があり、周囲にはカフェやショップ、観光案内所も備わっている。

 ここは迎賓館赤坂離宮休憩所。実は内閣府が設置したという国の施設。迎賓館が公開されるようになり、見学客も増えたことから設置が具体化したという。

 ここにある階段がユニークだ。大きく回り込むようにして上下する形で、白い金属製のすっきりしたフォルムが美しい。

 斜め上から見下ろすと、空間を抱え込むような出っ張りが目立つ。

 正面側だとなだらかな傾斜。透けて見える階段の一段一段も楽しい。

 迎賓館見学の帰り道、地下のカフェで一休みするのにちょうどよいロケーションだ。

 別の日の夜、ライトアップされた迎賓館の全容。

 そして、館内の広場から捉えた、観光客であふれる様子。

 また、JR四ツ谷駅の「アトレ四谷」にもすっきりした階段がある。木製の手すりが安定感と温かみを感じさせてくれる。

 各段に、この施設に入っている店の名前が書かれていて、歩きながら店選びをする手がかりにもなる。

 

 

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階段紀行・日本 東京編㉜ 九段会館テラス。2・26事件時には軍首脳が上り下りした、歴史の階段

2023-05-23 | 階段紀行・日本

 九段会館テラス。2011年の東日本大震災で天井が崩落し、死者も出て休業していた九段会館が、旧会館の姿を残したまま後方に地上17階の高層ビルを備えて2022年10月リニューアルされた。

 正面玄関は落ち着いたたたずまい。

 新装オープンといっても、会館の階段部分は基本的に変えずに、赤いじゅうたんが敷かれて重厚感が漂う。

 手すりには大理石が用いられて、つい手で撫でてしまいそうなつややかさ。

 見下ろすと、長方形の連鎖がリズム感を持って響いてくる。

 壁面にも金属棒が取り付けられて、安全面への配慮もうかがわれる。そういえばこの建物は日本遺族会事務局も入っている。従って高齢者の出入りも多くあるのだろう。

 思えば、ここは当初「軍人会館」として創建されたもの。1936年2月26日の「2・26事件」時には、ここに戒厳令司令部が置かれた場所だ。当時は、日本国軍首脳部たちがここをあわただしく上り下りした歴史的な階段でもあるということだ。

 建物の裏側は、皇居の敷地。訪れた時期は武道館の屋根を背景に、堀側には満開の桜が咲き誇っていた。

 

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階段紀行・日本 東京編㉛ 渋谷パルコのイルミネーション階段は、若者たちにも人気スポット

2023-05-20 | 階段紀行・日本

 渋谷パルコは、建物の外階段がぐるりと10階まで続いているという特別な造りになっている。これは周囲の街並みとの親和性という意味でも特徴的だ。

 その階段を上り切ると、屋上広場「ROOF PARK」に到着する。ここにもまた別の階段。

 これは夜になるとライトアップされて、華やかな空間が誕生する。

 屋上からの眺めは素晴らしく、新たに駅前にお目見えしたスクランブルスクエアの高層ビルもすぐそこに全容をとらえることが出来る。

 周囲のスペースもゆったりとしている。夜間には貸し切りスペースとして利用できるようになっていて、アイドルグループのMVも撮影されたことがあるという。

 フロアに降りて、外からパルコビルを眺めると、2階からマネキンたちがこちらを見下ろす風景があった。

 パルコのすぐ横にはスペイン坂。ここにも階段が待ち構えていて、こちらは夜遅くまでにぎわうスポとになっている。

 

 

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階段紀行・日本 東京編㉚ 神楽坂の広く大きな木の階段「la kagu」、赤城神社の石の階段

2023-05-16 | 階段紀行・日本

 神楽坂にあるセレクトショップ「la kagu」は、新潮社の倉庫だったものをリノベーションした商業施設だ。ファッション、本、家具など多角的に展開する店。その正面入り口にこの階段がある。

 階段はとても広く長い。しかも木製とあってこれだけの堂々とした階段にはなかなかお目にかかれない。

 良く見ると、ステップとステップの間はすき間になっている。それだけ軽快さが際立つ。

 さらに上に上る階段も設置されていた。

 たまたま雨だったせいもあって、濡れた板の感触がとてもやさしく感じられた。

 すぐ近くにある赤城神社を訪ねた。

 こちらはがっちりとした石の階段。神社に向かって一直線に段が続いて行く。

 ここではさらに雨が強くなったが、その雨によって石段の輝きが一層鮮明になった。

 脇の建物には木材が多用されていた。実はここ、あの国立競技場を設計した隈研吾の設計。やっぱりここでも木材を効果的に使っている。

 神社にはめずらしく、この1階にはカフェもあり、さすが神楽坂という場所ならではのロケーションだ、と納得した。

 

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階段紀行・日本 東京編㉙ 高円寺の小劇場に出現した「光の階段」

2023-05-13 | 階段紀行・日本

 高円寺は学生時代に住んでいた懐かしい場所。そこに出来た小劇場「座・高円寺」にユニークな階段があると聞いて出かけた。外観は”四角いテント小屋”だ。

 中に入ると、階段の周囲にちりばめられたドットの光に圧倒される。

 一段ずつ上っていくと、まるでその光によって進む方向を導かれるかのような気分になった。

 見上げれば天井もドットの渦。

 そんな光の中を斜めに切り裂く手すりのラインが、鮮やかにカーブを描く。

 上階から下を見下ろすと、地下にはゆったりスペースが。寝そべってスマホに見入る青年の姿が赤いバックと妙に調和して印象的だ。

 ここには劇場、区民ホール、阿波踊りホールと3つの空間があり、コミュニティの場所にもなっているようだ。これまでの公演のポスターも飾られていた。

 設計は伊東豊雄。仙台メディアパークなどの設計でも知られた建築家だ。

 

 

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