ある日の散歩で、前の時代のヴェネツィアの雰囲気を再現してみようと、モノクロで撮影してみた。
まずはゴンドラの風景。ゴンドラは11世紀末には既に登場していたという。まさにヴェネツィアの歴史には欠かせない乗り物。
ゴンドラに乗れば、「アドリア海の支配者になったような」(ゲーテの感想)気分になれる。
ゆったりと水面に波紋を描いて進むゴンドラは、ヴェネツィアの風景には欠かせない。
雨上がりの街路。どこでもごった返すヴェネツィアだが、珍しく無人の道があった。
ポルティコを潜り抜けて階段を上る。
サンマルコ広場の横に出た。
カフェ・クワドリ側の廊下は紳士淑女たちでにぎわう。
広場に明かりが点き始めた。夕暮れ。
紳士が赤子を抱いてあやしている。どこかゴッドファーザーの一場面を連想させる。
カフェ・フローリアン側。人達の表情は、みな優しさを纏っている。
そんな傍らでは、子供たちが興味津々で広場を見つめている。こちらは「ニューシネマパラダイス」の少年を思い出してしまう。
カステッロ地区に移動した。開店直後のリストランテはまだ静か。
外の街路ではあらゆる地域からの人達が行き交っていた。
少しはアドリア海の女王として君臨した時代のヴェネツィアが連想できましたか?