千光寺山の中腹にある天寧寺にたどり着いた。ここから眺める街並みの風景はまさに一服の絵になる。
さらに上を目指す。と、今度は江戸時代以前からの古道のような階段道にぶつかった。修験道みたいな心持ち。そんな時に友人から電話が入った。「旅行中なんだよ」などと話しながら、ゼイゼイという息遣いが伝わり、相手に余計な心配をさせてしまった。
少し行くと、今度は坂道が緩やかになってほっと一息。
ようやく頂上に着いた。展望台に上り、眼下に広がるしまなみ海道を眺める。春の風が吹き過ぎて汗も収まるのを感じる。
この展望台の階段は、螺旋階段。きれいな円形をしている。
上り切って下を見ると、あら、ソフトクリームの看板がチョコンと置いてあった。
帰りにはロープウエイを利用した。多々羅大橋だろうか、白い斜張橋の姿が美しい。
下まで降りて、ロープウエイ発着所の近くにあった艮(うしとら)神社に寄った。ここは大林宣彦監督の「時をかける少女」のロケに使われた場所だ。
帰りがけ、通りの家並みの切れ目から、もう1度山に向かう一直線の階段が見えた。