ある年の6月2日 ヴェネツィアのサンマルコ広場に行くと
3本の旗が 翻っていた
一番手前は ヴェネツィア共和国国旗
真ん中は 現イタリアの国旗
奥は EU加盟国を意味する欧州旗だ
ヴェネツィア共和国とは 7世紀末に誕生し
1797年に ナポレオンによるフランス軍の侵攻で消滅したが
1000年以上 至上最も長期にわたって続いた共和国だった
その国旗は 中央に守護聖人サンマルコの象徴
翼を持った獅子像が 描かれている
中央の現イタリア旗は 国土と自由を意味する緑
雪と平等の白 情熱と博愛の赤の3色旗だ
またEU旗は 青地に12個の金色の星が円を描く
団結と調和を意味する円で 統一も表現されている
広場では 第二次世界大戦後の1946年6月2日
王政を廃して共和制に戻った 記念の祝典が開かれていた
3本の旗は それぞれがヴェネツィアの長い歴史を裏付ける
象徴として欠かすことの出来ない 印なのだろう
広場の市民たちは 誇りに満ちた表情で
3本の旗を 見上げていた