スキアヴォーニ河岸を歩いていて、いつも気になるものがあった.馬に乗ったヴィットリオ・エマヌエール2世の大きな像を過ぎたところで、運河の奥を見ると大きく傾いた鐘楼が目に入る。でも、その教会に行こうとして、その度に迷子になって断念していた。
ある時、サンザッカリア教会の裏手を歩いていて、思いがけずその教会がすぐ目の前にあることに気付いた。それが、サン・ジョルジョ・デイ・グレーチ教会の鐘楼だった。
名前の通りこれはギリシャ人社会が残したルネサンス様式の東方正教会の建物。調べてみると1453年にコンスタンティノープル(現イスタンブール)が陥落した後ヴェネツィアに移住してきたギリシャ人は5000人にも及んだという。その人々が金を出し合って建設したヨーロッパ最古のギリシャ教会なのだという。
内部には金色に輝く主祭壇画中央にあり、その周囲は比較的暗く抑えられた照明になっていた。
中心部には十字架が吊り下げられている。
上の半円部分は受胎告知の場面だ。
そのうちミサが始まった。邪魔してはいけないので、教会を出た。
玄関入り口にはキリスト像が描かれている。
この日はギリシャの何かの記念日なのか、前庭にはギリシャ国旗がたなびいていた。
間近に見た教会と鐘楼。こうしてみるとあまり傾いていないようだが、角度を変えるとかなりの傾斜がわかる。
帰り道、ふと渡った橋の標識を見ると、
なんと「ポンテ・デル・ディアボロ」の文字が。「悪魔の橋」を渡ってしまった。お~こわ!
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