シャンパンの主産地であるシャンパーニュ地方の都市ランス。かつてはここの大聖堂で戴冠式を行うことがフランスの王位に就く条件とされていた。ジャンヌダルクがシャルル7世を引き連れて戴冠を実現させたのも、この大聖堂が舞台だった。
そんな都市にある、大聖堂に次いで2番目に大きな教会がサンレミ聖堂。ロマネスクとゴシックが共存した重厚な建築だ。
中を見学しているとき、ある現象を見つけた。ちょうど夕方になるころ、日の光が斜めから堂内に差し込んでいた。その光が手前にある装飾された仕切りの模様を階段に映し込んでいる。
それは、まるで計算されて光を照らし出しているかのように、階段の段ごとに円や直線のデザインを刻んでいた。
そんな、一瞬でしか巡り合えないような光景に出会えるのも、フリーに時間を費やして気ままに歩く旅のスタイルが、もたらしてくれる幸運だ。
また、大聖堂の主祭壇にも、印象的な階段があった。大理石を使った輝く階段だ。
訪れた年、大聖堂は創建800年の記念プロジェクションマッピングが行われた。
大聖堂壁面に写し出される豪華な「夢の教会」に、興奮がマックスになって見入ってしまった。
800年前には実際にこうした装飾がなされていたとのこと。日本でいえば鎌倉時代にこのような豪華で巨大な建築があったことにも驚きと感動があふれる気持ちだった。
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