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資生堂・花王、動物を使わない皮膚反応検査法を開発

2016-09-03 | 科学・技術
 近年、医学・化粧品での動物実験反対運動が欧米各地に広がっている。研究界でも、動物はモノではない、と認識する状況になってきた。この運動により、動物実験代替法が、特に化粧品分野を中心に研究開発が進んできた。
 日本では1973年に制定された「動物の愛護及び管理に関する法律」が2005年2月に2度目の改正がなされた。この際に、動物実験を行なう場合は、「できる限り動物を供する方法に代わり得るものを利用すること」「できる限りその利用に供される動物の数を少なくすること」「できる限りその動物に苦痛を与えない方法によってしなければならない」との3Rの理念が明文化された(同法第41条1項及び2項)。
 Refinement(リファインメント)
  実験方法を改善することで動物たちの苦痛の度合いを軽くする
 Reduction(リダクション)
  実験に使う動物の数を減らす
 Replacement(リプレイスメント)
  実験に生きた動物を使わない
 資生堂と花王は動物実験をせずに皮膚のアレルギー反応などを検査する手法を開発し、経済協力開発機構(OECD)が国際的な試験方法として承認した。
 両社が開発したのは「エイチクラット:h-CLAT」と呼ばれる方法で、ヒトの骨髄由来の培養細胞を使って、化学物質が皮膚に与える作用を調べる。調べたい化学物質と反応させて、細胞のたんぱく質を解析すれば、アレルギーなど実際に皮膚で起きる反応が予測できる。化粧品の開発には不可欠な検査で、マウス・モルモット皮膚の反応を調べてきたが、動物保護の面から実験の縮小が課題だった。培養細胞を用いた検査はモルモットによる試験に比べ、費用が50分の1で、期間も4週間が2日に短縮できる。
 国立医薬品食品衛生研の小島肇氏は「OECD」による承認で、検査法として利用する企業の拡大が見込め、国際標準としての定着につながる」と指摘する。尚、欧州連合(EU)では2013年から動物実験を行った原料を含む化粧品が販売できなくなっいる。

 道路横の空き地には雑草が生い茂っている。その中に黄色の花がある。近寄って見たら、”クサノオウ”の花だ。花が小さく、開花時期が今時分ではないので、違うかなと思ったが、やっぱり”クサノオウ”。
 ”クサノオウ”は、草ノ黄・瘡ノ王・草ノ王と書く。茎や葉の部分を傷つけると橙黄色(最初白く、直ぐに黄色に変化)の乳液が出る。乳液だけでなく、全草に多種のアルカロイド成分を含む毒草である。本草は古くから民間療法の薬草として使われていた。皮膚疾患(いぼ取り・水虫・インキンタムシ)や外傷薬で、煎じて消炎性鎮痛剤として服用したとも言う。現在でも下剤として利用されるが、毒性が強いのでその使用には専門家の指導が必要と言う。
 名(クサノオウ)の由来は、草ノ黄:植物体を傷つけると黄色の乳液が出る、瘡ノ王:皮膚病(湿疹、くさ)に有効な薬草、草ノ王:皮膚病の他にも鎮痛剤などで使われ薬草の王、などの説がある。
 クサノオウ(草ノ王、草ノ黄、瘡ノ王)
 別名:皮癬草(ひぜんくさ)
 ケシ科クサノオウ属
 多年草
 開花時期は5月~7月
 花は径3cm程の鮮やかな黄色の四弁花
 花後に長さ3cm程の莢が上向きに実る
 全草に多種のアルカロイド成分を含む毒草である。茎などを傷つけると出る黄色い乳液などは皮膚に触れると炎症を起し、皮膚の弱い人は草に触れただけでかぶれることがある。