芳賀明夫の思いつくままに

フィジーから帰国して

日印友好万歳

2006年04月03日 | Weblog
インドはイギリス植民地の地位から独立して、牛歩の進展ではあるが、着実に国際社会に地歩を築いてきているのだから、インドとの外交は、もっと早くから緊密にすべきであったが、インドは、かつては、ソ連との繋がりが強かったから、米国隷属の日本外交は、インドをそれほど重視しなかった。日中外交は、田中角栄内閣で一旦発展しかけたが、米国の中国敵視政策に引きずられて、現在は、中国の嫌う靖国参拝を意図的に前面に出して日本も敵視政策に方向転換した。米国は中国を牽制して中国包囲網を築くため、南アジアではパーキスターン中心のこれまでの政策から、インド重視に切り替え、ブッシュ大統領は珍しくインドを2005年に訪問し、インドの核政策までも支持する表明をした。明らかに中国を牽制する外交だ。日本の首相も経済界もその方針を受け’05年中に訪印した。日本がインドにずば抜けた円借款を供することになったのも、米国の政策を受けてのことだ。インドとの関係が深くなることそれ自体はいいことだが、これでは、あまりにも独自性がないといわざるを得ない。無条件降伏して大敗を喫した前の大戦から60年以上経ってもこの様では、100年後も同じ道を歩んでいるのであろうか。勤勉な国民性を否定する非正社員の大量生成は、そのような危惧を抱かせる。この数年の無策がもたらしたものといわざるを得ない。同じ派閥の前政権と現政権は、あたかも改革ができるよう幻影を国民に抱かせて、見せかけばかりの実効性のない民営化というものをしてきた。米国の政策を実現するだけが、日本の政治になっている。牛肉も改めて理由を付けて早急に輸入を再開しなければならない。米国にかわってあちこちの国に円借款と援助を申し出る政策を日本が100年後も続けているかもしれない。米国が英国化しなければの話だが。いや、米国が凋落してもまだ、付き従っているかもしれない。