春庭Annex カフェらパンセソバージュ~~~~~~~~~春庭の日常茶飯事典

今日のいろいろ
ことばのYa!ちまた
ことばの知恵の輪
春庭ブックスタンド
春庭@アート散歩

ぽかぽか春庭「空はうららかそよそよ風に・鎌倉の春」

2012-03-26 00:00:01 | エッセイ、コラム
2012/03/26
ぽかぽか春庭ことばのYa!ちまた>赤い花束車に積んで(4)空はうららかそよそよ風に・鎌倉の春

♪ラララ 空はうららか そよそよ風に 春が来た来た 町から町へ
 ビルの窓々 みな開かれて 若い心に 春が来た

 春が来て「ビルの窓々みな開かれて」と歌いたいところなんですが、近頃は、花粉症もあるので家の窓もあけられないし、電車の窓もビルの窓も、開閉できないものが多くなっています。

 窓を開けられないまま電車に乗って、鎌倉へ行ってきました。3月22日、「藤牧義夫展」を見るのがメインの目的ですが、鶴岡八幡宮、建長寺にもお参りして、境内の梅の花見も楽しみ、風はまだ冷たいものの陽は高く「光の春」を満喫できました。藤牧義夫展については、のちほどリポート。「鎌倉の春」について先にご報告。

 鎌倉駅前に9時ちょい過ぎに着き、小町通りの店はまだ開店していないなあと思って、駅前からバスに乗りました。歩いてもたいしたことないとは思ったのですが、一日中歩くことを想定して、まずはバスで大宮大路をまっすぐ。八幡宮前で下車。大路の桜、まだ花芽があまり大きくなかった。
鶴岡八幡宮の巫女さん
 鶴岡八幡宮。朝早いので、緋袴を履いた巫女さんがおみくじか何かを入れた箱を運んで歩いているほか、人出もまだまばらの境内。ベテランガイドが新人に教えているのか、境内を横切る通りの説明をしていました。
 「この道で流鏑馬(やぶさめ)が行われるんですけどね、流鏑馬の範囲を示す柵があるんですけど、この柵を埒(らち)って言うんです。ほら、埒が明かないっていうときのラチ」「えっと、北朝鮮なんかがやったラチ?」「いえ、そうじゃなくて、、、、」新時代の人に日本語教えるのもたいへんです。この流鏑馬の説明、いつ埒が明くのやら。

 階段を上り、大銀杏のあとを見ました。鎌倉二代将軍源頼家の子、公暁が三代将軍源実朝を暗殺したときに隠れていたという伝説の大銀杏。樹齢1000年とも伝えられていた大樹が、一昨年2010年3月10日未明に強風のため倒れました。切り倒された根からはひこばえが育ちつつあり、もとのような大木に育つのは、これから先1000年。まあ、そのころまだ日本が沈没していなかったら、また、誰かを暗殺したい誰かが隠れるにふさわしい太さになっているでしょう。

 八幡宮に、家内安全学問成就健康長命その他もろもろ全部お願いしてから、近代美術館の鎌倉館&新館を見て、そのあと新館むかい側にある「歐林堂 」という洋菓子店に入りました。格式タカソーな店で、こういう気取った店とは相性悪いんですが、「せっかく鎌倉に来たからには、ちょっとはお高くとまってみようかしらん」という気分で、入って見ました。アンティークっぽいテーブルと椅子、アンティークっぽいカップボードに、お高そーなカップセットや青いお皿がいっぱいならんでいます。テーブルに運ばれているティーカップセットも、私が普段使う百均のマグカップなんかとはあきらかに違う、高そうなカップ。あれま、落として割ったりしないようにしなきゃ。
歐林堂外観店内

 ケーキはひとつ500円以上。紅茶は、「ロイヤルダージリンティ」750円、「アールグレイ&マリーゴールドティー」750円、ですと。わぉっ!あたくし、普段はスタバのコーヒーだって高いと感じて、マックの140円Sカップを飲んでいるんだよ。(しかも必ずおかわり注文)
 紅茶ケーキセットで1200円だか、1300円くらいしそうなので、どうせなら腹の足しにと、思ってしまう貧乏性。朝ご飯は、ゆうべの残り物の焼きうどんをしっかり食べてきたので、空腹には少し早いけれど、キッシュランチというのを注文しました。1300円。

 オニオンのスープ:カップに長時間炒めたとおぼしき玉葱がビーフ味スープで煮込まれていて濃厚な味。
 キッシュ:パイ生地はさっくりしておいしい。中は卵と玉ねぎ。
 紅茶:本日のホットティーはカモミール。
 ナイフフォークを正しく使い、きどってキッシュを食べていたら、紅茶カップは落としたりしなかったけど、フォークを落とした。
キッシュランチ

 「ハウルの城」のエンジン室蒸気機関のようなのが並ぶ圧力湯沸かしが中央にあって、シュバーッというすごい音をだしてティーサーバーにお湯を入れる。お湯を入れている中年のウエートレスさんに尋ねるのはちょっと叱られそうな格調高いようすでシュバーッだったので、若いお運びのウエートレスさんに、こっそり「普通の薬缶のお湯で淹れるのとは味が違うんでしょうか」と質問してみたら、「圧力がかかるために、茶葉から香りと味がよりよく引き出されます」ってな説明を受けた。そう思って飲めば、確かにおいしい気がする。
 鎌倉に来て、普段なら絶対に飲まないオタカイ紅茶を飲んでみた。春うらら。

 巨副呂坂切通し(こぶくろざかきりとおし)を抜けて、建長寺へ。本堂のお地蔵様にお参り。家内安全学問成就健康長命その他もろもろ全部おねがい。御縁があるように、毎度お賽銭は五円玉なので、もろもろ全部ねがうのは虫がいいかと思いつつも、神様仏様はお賽銭の額で差別をするようなセコイ方はいらっしゃらず、必ず私の安全長命をまもってくれると信じています。南無なむ。
建長寺山門

 川口市から来たという中学生のグループがワイワイ言いながら見学している。山門の敷居をまたぐとき、躓いて蹴っ飛ばしてしまった男の子が「わあ、蹴っちゃった。神様のバチあたらないかな」と心配している。「あー、君きみ、ここは神さまじゃなくて、仏さまだからね。そんで、神様も仏さまも、御心広いから、しきい蹴っ飛ばしたくらいじゃ罰なんかあてないよ。蹴っ飛ばして罰あたるなら、歴代の首相あたりは、みんなアッチ死にしているだろうて」とか教えてやろうかと思ったが、そもそも「神も仏もありませぬ」by佐野洋子。

 鏑木清方美術館を一回りして、小町通りをあれこれ買い物しながら駅へ。鎌倉ハムと、うさぎ饅頭と、なぜかアフリカ小物など買う。メイドインチャイナ、メイドインタイと同じ値段の百円箸が、メイドインジャパンと書かれた袋に入っているのを見て、ぜったいにこっちもメイドインどこやらだよ、と思いつつ、3膳買う。
 平日の午後というに、すごい人出。さすが観光地鎌倉。今「最後から二番目の恋」というキョンキョン主演のテレビドラマの舞台が鎌倉なので、そんな効果もありそうな。私も、キョンキョンが東京までの通勤につかっている江ノ電に乗りたくなったので、江ノ島経由で帰ることにしました。江ノ電鎌倉駅の売店で鎌倉コロッケを買って食べながら電車を待ちました。

 同じ発想の人はいるもんで、キョンキョンが乗り降りしている極楽寺になったら、プラットホームの駅名板を写真に撮っている女の子がいた。そうそう、ここで乗り降りしていたら、最初の恋も最後から二番目の恋もいろいろ巡り会えるかも。

 江ノ島は横目で見ただけで、小田急江ノ島駅へ。駅前のマックで140円のコーヒーSを頼むつもりだったけれど、キッシュランチのキッシュはお上品に小さくて、小腹が空いたのでフィレオフィッシュMMセット&チキンナゲットを頼んだ。640円。これなら湘南海鮮丼の店のほうがよかったかなあと悔やみつつ、フィレオフィッシュも同じ魚だしとあきらめて食す。いつもSカップコーヒーをおかわりするのだけれど、Mカップは思いの外大きくて、飲み干すまで時間がかかったけれど、無理矢理おかわりする。
 
 朝7時に家を出て、夜8時30分帰宅。丸一日の日帰り行楽、鎌倉の春。交通費、地下鉄JRバス江ノ電小田急、合計2310円。食費、キッシュランチ、コロッケ、フィレオフィッシュセットで合計2030円。入場料(鎌倉近代美術館、鏑木清方美術館、建長寺)合計1050円。おみやげ(鎌倉ハム、鎌倉五郎本店うさまん、箸など)、2000円。一日の行楽費計、7390円。
 藤沢のりかえ快速急行で新宿へ。もう車窓はまっくらで、ビルの窓々、みな開かれているかどうかは見えなかったけれど、全部しまっていたであろう。
♪ 空はうららか そよそよ風に 春が来た来た 町から町へ ビルの窓々 みな開かれて 若い心に 春が来た
古都の階段に咲く紅梅

 撮影した写真を小さく変形して保存する方法がやっとわかったので、鎌倉で撮影したへたっぴ写真を載せました。

<おわり>
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする