春庭Annex カフェらパンセソバージュ~~~~~~~~~春庭の日常茶飯事典

今日のいろいろ
ことばのYa!ちまた
ことばの知恵の輪
春庭ブックスタンド
春庭@アート散歩

ぽかぽか春庭「大哺乳類展」

2024-06-02 00:01:01 | エッセイ、コラム


20240602
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2024二十四節季日記5月(2)大哺乳類展

 やっちゃんといっしょに観覧した大哺乳類展3。
 企画展示を実施した脊椎動物グループ研究主幹、川田伸一郎さんと田島木綿子さん。長年の研究成果を発表して大勢の人々に感銘を与えることは、論文で発表して評価されるのと同じように研究者として喜ばしいものであったと思います。
 同じように、おそらくこれから動物研究者として大成していくことを楽しみに見守りたい、と思う展示がありました。春庭がほ乳類展3を見ようと思ったのは、この動物はく製を見るためでした。

 狼の剥製展示。標本番号はM831。長年「ヤマイヌ」と思われ「謎の犬科動物」とされてきました。しかし、2024年2月、この犬科動物は「絶滅種二ホンオオカミ」と特定されました。1888年に岩手県産の二ホンオオカミが動物園に入り、飼育されていた個体ということも突きとめられました。

 発見したのは「サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん』(テレビ朝日) 」に出演して「絶滅動物にくわしい博士ちゃん」として出演してきた小森日菜子さん。中学1年生で科博のニホンオオカミのはく製について論文を発表し評価されました。3歳のころに買ってもらった絶滅動物図鑑を眺めて育ち、小学校4年生のときに、ヤマイヌのはく製は、オオカミだと気づき、科博の川田研究員とともに研究を進めて論文を仕上げました。すごい!
 現在は都内中学校の2年生ですが、将来は有望な動物学者に育っていくだろうと思います。

 展示の中、動物のはく製が大量に並んでいたのは壮観でした。が、はく製自体は、十年ほど前に科博に膨大なはく製コレクションを寄贈したハワイの富豪のニュースを見て、その後何度か科博でさまざまなはく製展示を見てきました。ハワイで日系二世の実業家として大成功を収めたワトソンT.ヨシモト氏 が趣味の狩猟からはじまった動物はく製コレクションを科博に全部寄贈したのです。

ツチブタ ズグロテンレック ハリテンレック
 

南アメリカの動物紹介で、ビニャックを知りました。現地のネイティブのみが刈り取りをとる権利を持ち、毛を刈り取ってつくる織物が高級品だそうだけど、ビニャックのはく製をじっくり見ることができました。
 一番前のビニャック、それほど毛皮はふさふさじゃなかった。
 ほかにも、大行進というタイトル通りに、死んでるけど行進しちました。目玉はガラス玉だかプラスチックだろうけれど、やっちゃんが言うには「はく製動物の目って、みんな悲しそうに見えるんだよね」
 馬が大好きなやっちゃん、今でも毎日馬の世話を続けて月に一度か二度は馬術競技の審査官として競技会場に出向く。生きている馬の目はやっちゃんにはきっと生き生きと楽しそうなんだろう。

 やっちゃんも、動物はく製より、ほ乳類の体の内部の展示が興味深かったそうで、大学時代に解剖したことのある牛の胃を見たとき、ただぐにゃりとしていたので、反芻胃が四つあることをこれほどはっきり見たわけじゃなかった、と感心。クジラの胃なんて、いったいいくつ並べればいいのかってくらいにいっぱい胃がありました。

 反芻するヤギとキリンの胃     多数の胃が並ぶクジラ
 




 


<つづく>
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする