20240625
ぽかぽか春庭アート散歩>2024アート散歩(4)唐三彩 in 松岡美術館
松岡美術館2階第3室は、中国陶器をテーマごとに入れ替えつつ展示していますが、現在の展示は「唐三彩・古代中国のフィギュア展」。
唐三彩は皿や椀にも優れた作品が作られてきましたが、人や牛馬などの形を模した陶器もすばらしい作品が数多く残され、展示されていました。
「唐の美女」


「唐の美少女」

死後も仕える役人

墓を守る武人、武神


駱駝と駱駝使い



馬


踊る馬 皇帝などの前で、音楽に合わせて馬にダンスをさせる芸能があった


テレビの中国歴史ドラマ『武則天』を全話楽しみました。主人公ウーメイニャンが馬を乗りこなしているのをみたとき、他の妃たちは馬に乗ったりしていなかったので、これはドラマだから、ウーメイニャンが若いころから積極的なはつらつとした女性であることを示すための演出だろうと思い込んでみていました。平安時代の宮廷女性が十二単に身をつつみ、部屋から一歩も出ずにくらしたように、同時代の唐の宮廷女性も、花園を散歩するくらいしか動くことはしなかったのだろうと。しかし、今回の唐三彩フィギュアに騎乗美女が展示されているのを見て、唐時代の女性が騎乗するのは、特別珍しいことじゃないのだ、と納得。


牛車

唐三彩のフィギュア展、生き生きと表現された馬も駱駝も面白かったです。出土品は唐時代の権力者や金持ちが、死後も使用人や美少女小間使いや馬に囲まれて豊かな暮らしを続けるために副葬品として墓に持ち込んだものです。思いのままのフィギュアに囲まれて、千年の眠りはここちよい夢にみちていたでしょうか。
<つづく>