
20240620
ぽかぽか春庭アート散歩>2024アート散歩(3)レガシー ―美を受け継ぐ モディリアーニ、シャガール、ピカソ、フジタ in 松岡美術館
私が足の骨折で出かけないでいた間、娘はひとりで松岡美術館に行ってみたけれど、あまり好みのコレクションじゃなかった、と言います。1階のエジプトの出土品も、アフガニスタンなどの仏像も、2階の中国陶器コレクションも、ピンとこなかった、というので、19日水曜日、私ひとりで松岡美術館へ。ぐるっとパス利用。
松岡美術館の口上
松岡美術館のコレクションから、パリに集った多くの異邦人からなるエコール・ド・パリや、前衛的な表現を探求したフォーヴィスムやキュビスム、シュルレアリスム、そして日本からパリに渡った作家たちの作品など、20世紀初頭のパリで生まれた多彩な表現を紹介します。
20世紀初頭、新たな表現の探求の口火を切ったのは、フォーヴ(野獣)と評された作家たちでした。彼らの激しい筆致で描かれた作品は、驚きと動揺をもって受け止められました。客観的にリアルに描くという西洋絵画の伝統からの離脱を印象派からさらに推し進めた彼らは、その後、それぞれに表現を探求することになりました。
本展では、フォーヴィスムに大きな影響を与えた新印象派の画家、ポール・シニャックとアンリ=エドモン・クロッスの作品を起点に、モーリス・ド・ヴラマンクやキース・ヴァン・ドンゲン、ラウル・デュフィら、フォーヴと呼ばれた作家たちの作品が紹介されます。
1 規範からの解放
1905年にサロンドートンヌから新しい表現が出発しました。野獣のような荒々しい色彩とけなされた彼らは、のちに「野獣派」と名乗りをあげます。シニャックなどの新印象派から出発し、さらにおのおのの色彩をつきつめていきました。
シニャック「オレンジを積んだ船マルセイユ」1923

キース・ヴァン・ドンゲン「マヨルカ島の女」1911-1912

ルイ・ヴァルタ「黄色い背景と大きな花束」

ラウル・デュフィ《信号所》1924年

2 西洋の外側へ
3 パリの日本人
日本人アーティストが我も我もとパリをめざしパリの滞在を経験せぬもの芸術家にあらず、というような時代もありました。
取り上げられているのは、藤田嗣治、田中繁吉、平賀亀祐、山下新太郎、角浩。第二次大戦後、パリへ渡った画家は、200人以上いるそうです。
4「 エコール・ド・パリ
母国を離れ、パリに集まったアーティストたちが、洗濯船や蜂の巣と呼ばれたボロアパートに集い、刺激しあいながら自分のめざすの芸術を探求しました。
モイーズ・キスリング「シルヴィー嬢」

モーリス・ユトリロ「モンマルトルのジュノ通り」1926頃「モンマルトルのキュスティーヌ通り」1937頃


ユトリロ「モンマルトルの迷路」1942

5 女性作家の登場
シュザンヌ・ヴァラドン「コンピェーニュ近くの古びた製粉所(オンワーズ県)」 1914
マリーローランサン「帽子をかぶった少女」1,924 「若い女」1937


2階エレベーターわきで

<つづく>