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ぽかぽか春庭「 アジア人物伝-歴史を織りなす人々 in 東洋文庫」

2024-08-24 00:00:01 | エッセイ、コラム


20240824
ぽかぽか春庭アート散歩>2024アート散歩夏(9)アジア人物伝-歴史を織りなす人々 in 東洋文庫

 東洋文庫、1924年の開館から百年という節目の年にあたり、どんな展示があるのかなと出かけました。
 1階オリエントホールには、1924年生まれの阿部公房「砂の女」、加藤高明伝などが展示されていました。阿部公房は、北区西ヶ原生まれなので、東洋文庫の御近所さん、というところでしょうか。加藤高明は三菱に入社し、岩崎弥太郎の長女春路と結婚しており、政敵からは「三菱の大番頭」と揶揄されています。1924年に開館したころの総理大臣として取り上げているのだと思いますが、お身内、ということなのですね。

 2階は「アジア人物伝-歴史を織りなす人々 」の展示。ゆかりのある書物が並んでいました。2階の展示、それほど見たいと思ってはいなかったのですが、モリソン文庫の前でのんびりしたくて訪問。

 アジア人物伝


東洋文庫の口上
 教科書や専門書など、私たちが歴史の流れを知るために手に取る情報は、国や地域別にまとめられていることが多い。本展では、歴史に名を残した「人物」に着目して、日本をふくむアジア全域を対象とした広い視点で古代から近代までの歴史を通覧する。歴史上の人物が成したこととその影響を史料から見ていくことで、国、地域別ではないアジア史として、どのような時代の動きや特徴が浮かび上がってくるのかを探り、「あの人とこの人は同じ時代の人なのか!」といった気づきを楽しんでもらいたい。

 古代から現代までの「アジアを形作ったアジア人」の書物が並んでいます。読めないから、あまり面白くない。どんなこと書いてあるのか、ちょこっとでもパネルにしてもらえれば、読めない素人も楽しめるのだけれど。
 エドワード・S・モースの「日本その日その日」の挿絵頁が開いてあり、これならモースが門松なんぞを珍しく思ったんだろうなあ、と見当がつく。

 古代から現代までの「アジアを形作ったアジア人」の書物が並んでいます。読めないから、あまり面白くない。どんなこと書いてあるのか、ちょこっとでもパネルにしてもらえれば、読めない素人も楽しめるのだけれど。

 エドワード・S・モースの「日本その日その日」の挿絵頁が開いてあり、これならモースが門松なんぞを珍しく思ったんだろうなあ、と見当がつく。


イブン・バットゥ―タ(1304-1368年/69年) )の「大旅行記」

 イスラム教徒のいる地を巡り、21歳から30年もの長い期間、旅人だったイブン。1355年に旅行記を出版したあとの消息はよくわかっていない。
 イブンと同時代人として北条泰時が並んでいました。本は「御成敗式目」。中国の同時代人はクビライ。「元史」が展示されていました。 

  モリソン文庫の前にある椅子は2脚だけです。この部屋が大好きという人も多く、混んでいるときはゆったりのんびりしにくいですが、7月22日は、猛暑日の月曜日ですから、モリソン文庫前にだれもいない時間もあり、のんびりできました。2階、中3階、3階の三層に2万4千冊の本が並んでいるのを眺めていると、人類が文字を書くことを始めてから、営々と叡智を紡いできたすごさを実感できるような気になります。



 今回、はじめて知ったこと。映画『慕情』でウィリアム・ホールデンが演じたジャーナリスト、マークのモデルのイアン・モリソンは、モリソン文庫のジョージ・アーネスト・モリソンの息子だった。「慕情」の原作本がモリソン文庫のはしっこに展示されていました。
 
 モリソン書庫には、百年前にJ・Aモリソンが集めた本の挿絵やイラストも収蔵されています。その中から、「中国の服装」という絵が展示されていました。最近の研究では、「西洋人が西洋からのなまなざしで見た東洋」というようなことも含んで見るようになっていますが、私は単純に百年以上前の中国の服装を楽しみました。

使用人に付き添われた母と子      さいころ遊びに興じる農夫と水夫
 
 荷運び人              官吏と奉公人
  



<つづく>
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