
20240825
ぽかぽか春庭アート散歩>2024アート散歩夏(10)九曜紋展 in 永青文庫
永青文庫は、椿山荘前の次のバス停で降りて、坂を下っていきます。熊本細川家の下屋敷跡が、肥後細川庭園と和敬塾になっています。和敬塾本館は1936年に細川護立が建てた侯爵を邸宅を含め、実業家前川喜作が買い取りました。地方から上京する学生、留学生のための寮を設立しました。「和敬塾」西寮に、1968年4月から半年間西寮で暮らしたのは村上春樹。エエシのボンが入る寮なので、我々の御子息は入れません。(偏見&ひがみ)
本館見学はもうだいぶ昔に行ったきりなので、月に二度実施される見学会に申し込みをしたいと思いつつ、2度目の見学できていません。
永青文庫の口上
細川家の家紋・九曜紋(くようもん)は、9つの星(太陽、月、火・水・木・金・土の五惑星、日月食や彗星〈すいせい〉に関係するとされる羅睺星〈らごせい〉・計都星〈けいとせい〉)を表すといわれます。星の信仰に由来し、古くから加護を願って車や衣服にあしらわれ、やがて家紋として広く用いられるようになりました。細川家では、2代忠興(ただおき、1563~1645)が織田信長より九曜紋を拝領したと伝えられ、のちに多用された9つの円が離れた紋は「細川九曜」とも呼ばれます。細川家において九曜紋は、武器武具から調度品、染織品、掛軸の表装にいたるまで、様々なところに表されました。
当館初となる家紋をテーマとした本展では、こうした大名家の伝来品にみられる九曜紋を幅広く展示し、細川家と九曜紋の関わりを紹介します。作品のあちこちに隠された九曜紋を探しに、2024年夏は永青文庫へCome on!
当館初となる家紋をテーマとした本展では、こうした大名家の伝来品にみられる九曜紋を幅広く展示し、細川家と九曜紋の関わりを紹介します。作品のあちこちに隠された九曜紋を探しに、2024年夏は永青文庫へCome on!
武士の衣服や武具に家紋をつけるのはわかるが、食器にも遊び道具にも化粧道具にも、細川家の持ち物には全部ついてる。戦国時代は足軽がかぶっていた陣笠も、お殿様用にあつらえると家紋が付く。
九曜紋散蒔絵鞍鐙17 -18世紀 陣笠(江戸時代)


刀掛け(江戸時代) 白糸裾紫威越中頭形兜(江戸時代)


山鳥の羽をおったてた兜、派手です。ほんとに戦場に出たら真っ先に狙い撃ちされそうですが、持ち主だった細川宗孝の時代には戦乱もなかったので、タカ狩りとかにさっそうとこの兜をかぶったんじゃないかと想像します。
九曜紋と暮らす
日常生活も、大名家奥方や姫様の暮らしだと、家紋がいっぱい。
桜唐草九曜紋螺鈿料紙箱(江戸時代) 九曜紋蒔絵飯器杓子(明治時代)


九曜紋蒔絵膳椀 九曜紋銀製銚子


九曜紋蒔絵貝桶・合わせ貝(江戸時代)



華麗な生活用品。こんな飯椀やら酒器を差し出されたら、落として壊したらこわいと思って、緊張してご飯ものどを通らない。と、庶民はびびりながら観覧。
涼しい永青文庫でしたが、肥後細川庭園の松聲閣の休憩所のほうがのんびりできると思って、庭園へ。暑い中にも「涼しい場所で涼しくすごす」作戦を続けて、なんとか熱中症は免れて9月を迎えられそう。
<おわり>